ヤクルトの全試合を描いて“優勝した”ヤクルト芸術家、まさかの引退宣言!?

「応援する力」を一貫としたテーマに、’10年から東京ヤクルトスワローズの全試合を銅版画やイラストで表現してきた“ヤクルト美術家”のながさわたかひろ氏(43歳)(http://nikkan-spa.jp/778702)が、今年も1年を総括する個展を開催している。

「ついに描くことができた」と言う胴上げシーン。

「ついに描くことができた」と言う胴上げシーン。本展示ではボードを作製「擬似胴上げ」を体験できる

プロ野球画報 エピソードⅥ ながさわたかひろ/最後の聖戦』と銘打たれたこの個展。オープニングイベントは、某世界的SF映画の世界同時封切り日である12月18日の18時30分にスタート。会場にはあの映画のテーマ音楽が高々と流れ、夜空を臨む会場の窓には自らの「決意」を英文にしたためた、オープニングロールが展示されていた。テーマは野球なのか、スターウォーズなのか、一瞬怯むが、ハリウッド映画をこよなく愛す氏が自らの「聖戦」をわかりやすく表現したものと理解する。

4→2→3→6→6→1


 会場には、2年連続最下位から14年ぶりのリーグ優勝を飾った東京ヤクルトスワローズの’15年レギュラーシーズン143試合、そしてクライマックスシリーズ4試合、日本シリーズ5試合の計152枚のイラストが展示。色鉛筆で丹念に描かれたイラストは勝敗のポイントとなったプレーを中心に、相手を含めた選手の躍動感、ユニフォームのカラフルさ、ファンの表情、また自らの生活や心境などを描写、氏曰く「ゲームと同じく、毎回一発勝負」ゆえ、書き損じまでそのまま表現されている。

⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1013014

ヤクルト全試合のイラストを展示。

ヤクルト全試合のイラストを展示。下にはセ・リーグの順位の変動をチームカラーで表現

「(最下位だった)ここ2年間まったく“戦力”になれなかった」と唇を噛んだ昨年とは打って変わって、晴れやかな表情だったながさわたかひろ氏。

「’10年から描き始めて6年目。1試合1試合描くことでヤクルトはどういうチームかを知ってきた。6年かけて『ヤクルト愛』を育んで、熟成させてきた。6年目で結果が出て本当に嬉しく思います!」

 楽天を題材に絵を描いてきたが、’10年にヤクルトに移籍した元楽天の一場投手を追って自身も“移籍”。その年からヤクルトは4位→2位→3位→6位→6位と低迷し、“即戦力”とはならなかった。

 ’13年には皮肉にも“古巣”の楽天が日本一、ここ2年は苦渋を舐めた。アルバイトをしながら創作をしたシーズンはチームの負けが込んだため改心。自身の時間のほとんどを創作に充てることを決意した。その結果、生活は困窮、チームの成績は一向に奮わず……筆を折ろうと思ったことが何度もあった。

「エピソード6でついに優勝。応援する人の力は必ずチームの成績に結びつく。形として残していくことで、どれだけチームの戦力となるかを創作のテーマとしてきました。描き方やアプローチの仕方を毎年変えながら、どういう順位になるか。毎試合のイラストを書いていると、途中でチームとリンクしてくる時がくる。自分の筆が乗ってきたときは順位が上がり、創作のモチベーションが下がると不思議とチームの成績も下降することが多い。一人ひとりの気持ちや生活に自然とリンクさせて見る、これが野球を見続ける醍醐味ではないのか、それを証明できた」とながさわ氏。

来シーズンは? 去就の発表は1月末


6年に及ぶ“選手生活”の苦労を感慨深げに語る

6年に及ぶ“選手生活”の苦労を感慨深げに語る

 ‘14年12月、最下位だった’14シーズンを1冊にまとめた『プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合』(ぴあ刊)を上梓したが、球団の公認を得られず、一部野球ファンのみぞ知る本となった。しかし、優勝景気も相まって(?)版元を変え、’16年1月に続編の出版が決定。それでもながさわ氏の表情は曇りがちだ。

「’10年の移籍から、毎年“球団入り”を直談判をしてきましたが、思いはなかなか伝わらないのが現状です。優勝できて満足したし、やればやるほど苦しい生活になるし……。今年で大団円、こうした活動は終わりにしようかなと思っているのが正直な気持ちです。ひと月に及ぶ、展覧会の会期中に、毎年来季への態度を決めているんですが、今年も球団のオファーを待っている自分がいる。僕は結果を出した。それでもダメだったら、6年間に及ぶ活動の終了を発表しようと思います」

Jリーグ・FC東京の絵も多いような……

Jリーグ・FC東京の絵も多いような……

 まさかの“選手生活”への別れを示唆した、絵描き・ながさわ選手。しかし、今シーズンのイラストのなかにやけにJリーグ・FC東京の選手の絵が多いのも気になるところ。「FC東京の練習場が自宅から近いから観に行っていただけですよ」と”蜜月”を否定していた氏ではあったが……。

 チャンピオンチームとして迎える東京ヤクルトスワローズの来シーズン、スタンドいや、グラウンドに彼の姿はあるのだろうか?

<取材・文・撮影/遠藤修哉(本誌)>

【ながさわたかひろ「プロ野球画報 エピソードⅥ ながさわたかひろ/最後の聖戦」】
ながさわたかひろ/最後の聖戦

ながさわたかひろ/最後の聖戦

会期:2015年12月19日(土)~2016年1月23日(土)
開廊時間:12時~19時 ※12/21(月)、12/28(月)~1/4(月)、12(火)、18(月)は休廊
会場:神楽坂「eitoeiko」(http://eitoeiko.com/
新宿区矢来町32-2 03-6873-3830
※入場無料

プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合

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