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古紙専門誌『古紙ジャーナル』が注目する「水不要の古紙再生機」

メジャーなヒット予測には取り上げられず、一般的には知られていない……けれども、’16年、スゴいイノベーションを起こすかもしれない、そんな明るい話題や技術を探ってみた

【オフィス機器】水不要の汎用古紙再生機がオフィスの常識を変える!?

 マイナンバー制度の開始により、個人情報保護がより重視されつつある昨今、オフィスで出る使用済み書類などの機密情報処理も注目を集めている。そんな機能の一端を担うのが「古紙リサイクル」業界だ。古紙専門誌の『古紙ジャーナル』記者・本願雅史氏に最先端の機密情報処理技術にも繋がる業界の動向予測を伺った。
EPSON『PaperLab』

販売開始は’16年中を予定しており、5年間で100億円の売り上げを目指しているとか

「これまでにも古紙再生機はあったが、EPSONが先日発表したオフィス製紙機『PaperLab』は、『水を使わない』という点で実に革新的で業界的にも大いに注目できる話題です」  従来の古紙再生機の場合、古紙再生には1枚あたりコップ1杯の水が必要だったが、同機器は結合剤を使って繊維化された紙を再生するドライファイバーテクノロジーを採用。よって水が不要になる。 「水が不要になったことで、余計な手間が減り、一般への導入のハードルが少し下がります。販売価格が未定なのと大型機なので場所を取るため、どこまで普及するかはわかりませんが、今後マイナンバー制度の施行で企業側も個人情報保護の扱いにより慎重になる。そんななか機密情報をオフィス内で簡単に抹消できる上、コピー紙として再利用できるという機能はエコ化が進む現代においてアピールポイントになると思います」  ほかにも、水が不足する途上国の教育現場でも紙を再利用する手段としても有効だ。もしかしたら古紙業界や機密処理という枠にとらわれない大ヒットになるかも!? 【本願雅史氏】 奈良に本拠地を置き、古紙業界にまつわる専門ニュースを紙面やネット上にて配信する『古紙ジャーナル』の編集記者として活躍 ― 2016年 ニッチ業界の[意外なヒット]を予測する! ―
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