差別ツイートにサポーターの分裂応援 2015年Jリーグ裏ニュース【5位~1位】

 SPA!では、一般ニュースメディアではさほど話題にならなかったトピックや、サポーターの間で話題になったニュースに着目し、「2015年Jリーグ10大裏ニュース」を選出。前回に引き続き、3人の識者のコメントを交えながら、今回は5位~1位のトピックを振り返る。

●5位…ガンバ大阪の選手に高校生が差別的ツイート

 昨年11月28日、ガンバ大阪のパトリックのツイッターアカウントに、浦和レッズサポーターを名乗る人物から人種差別的なツイートがあったことが発覚。後に投稿を行ったのは年数回、埼玉スタジアム2002で浦和の試合を観戦する高校生と発覚した。

「本人も謝罪し、Jリーグもクラブへの処分は行いませんでした。『匿名アカウントのツイートまで処分していたらキリがない』という声もある一方で、『アンチ浦和のなりすましではないか』と陰謀論をとなえる人もいて、騒ぎが大きくなった印象です。結局は高校生だったわけですし、サッカー界を超えて社会全体で再発防止に取り組むべき問題だと思います」(サッカー専門誌記者)

リーグ随一の観客動員数を誇るだけに何かと話題に上りやすい浦和レッズ。奇しくも元旦の天皇杯決勝ではパトリックの2得点によりガンバ大阪に惜敗

●4位…V・ファーレン長崎サポーターが「敵対的分裂応援」の事態に

 J1昇格プレーオフにまで進出していたV・ファーレン長崎だが夏場にはサポーター内部で分裂騒動が勃発。サポーター団体のブログによると、8月1日に一部サポーターから脱退と新団体設立の申し出があり、8月15日には「敵対的分裂応援になること」を伝えられたとのこと。

「大きなサポーター団体から一部の人が脱退するのは、そこまで珍しくないことです。ただ、グループが分裂して別々のエリアで別々の応援をするというのは相当珍しいケースですね」(オオバ氏)

●3位…松本山雅が高速サービスエリアで“決起集会”の迷惑行為

 11月、アウェーでの神戸戦に向かう松本山雅FCサポーターのバスツアー客が、高速道路のサービスエリア内で決起集会を実施。クラブ側は「一般の利用者の方にご迷惑をお掛けした事実があったことを確認しました」と公式サイトで発表し、中日本高速道路株式会社や利用客に対し謝罪した。

「まず、サービスエリア内での許可のない集会は禁止されていますし、このツアーが『クラブ公認のバスツアー』であることも問題でした。ツイッター上では『クラブ関係者が現場にいた』という情報も出回っていました」(サッカーニュースサイト記者)

「しかも集会をした時間が朝の6時半ですからね。サービスエリアでは寝ている人もいるような時間帯でしょうし、常識的に考えて『おかしい』と判断し、止める人は1人もいなかったのでしょうか」(オオバ氏)

●2位…2ステージ制&チャンピオンシップはやっぱりヘン?

 サポーターからは反対の声が多く見られる中で、今年から導入された2ステージ制とチャンピオンシップ。今もサポーターの不信感は払拭しきれていないようだ。

「下位チームのサポーターは2ステージ制になっても残留・降格に関わる年間順位しか見ておらず、2ndステージの順位なんかはまったく気にしていなかった(笑)。応援するチームの状況によって順位表の見方が違うのは、やはり変な気がしました」(オオバ氏)

「今年、サンフレッチェ広島がリーグ戦で記録した74という勝ち点は、18チーム制になってからの過去最高記録。チャンピオンシップが始まる前から『こんな凄い成績だったのに、やっぱりチャンピオンシップはやるの?』という不満は一部サポーターから聞こえました」(サッカーニュースサイト記者)

 ブッチギリで年間勝点1位だった広島が優勝しなければ、批判はもっと大きなものになっていただろう。

実施前から多くのサポーターに不平等だと批判された2ステージ制は今シーズンも継続される

●1位…北九州サポーター「ぶちくらせ」応援騒動

 こちらは過去にSPA!でも報じたニュース(http://nikkan-spa.jp/992508)。ギラヴァンツ北九州のサポーターに対し、クラブが北九州地方の方言「ぶちくらせ」(「くらせ」は「倒せ」「殴れ」の意)を使った横断幕や応援コールの自粛を要請。それに対してサポーター団体から反発し、明確な禁止行為となった後も横断幕の掲出などを続けたため、サポーター14人が無期限入場禁止となった。

「方言のニュアンスは現地の人にしかわからない部分もありますから、当事者同士の話し合いの推移を見守るしかないでしょう。この措置に対する反発として、ファジアーノ岡山やFC岐阜の一部サポーターまで『ぶちくらせ』の横断幕を掲げ、撤去される事件もありました。応援に関係のない横断幕の掲出は明確な禁止事項ですし、一部のサポーターが独断で行った行為だったこともあり、この行為にはサポーター内部からも反発の声がありました」(サッカーニュースサイト記者)

「昔から応援に使われていた言葉が突如として禁止された背景には、昨年の人種差別横断幕の問題をきっかけに始まった、応援ルールの過度な厳格化があるでしょうね。地方の文化である方言まで対象とした言葉狩り、熱く応援するサポーターの文化も規制する動きには、行き過ぎなものもあるように感じています。あと、クラブW杯で来日したリーベル・プレートのサポーターが大騒ぎして、万引き騒動まで起こしても、熱心に報道しないメディアはどうなんでしょうか?『外国人サポーターの過激な行動は“サッカーの文化”として見過ごす』というダブルスタンダードを感じましたね」(オオバ氏)

 なお、ギラヴァンツ北九州の社長は、ぶちくらせ問題で混乱を招いた責任もとる形で12月に辞任。2ステージ制について村井チェアマンは「(成功の)少しの兆しは感じられたというレベル」という何とも歯切れの悪いコメントを残している。この2つの問題を含め、取り上げた話題には現在も事態が進行中のものは多いので、進展したものはまた続報をお届けしたい。

<取材・文/日刊SPA!スポーツ取材班>

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