無くならない食品業界の不正「原因は消費者にもある」
じつは怖い外食』『じつは危ない野菜』(ともにワニブックス)など
取材・文/高島昌俊 吉岡 俊 八木康晴(本誌) 取材/青山由佳 加藤カジカ 森 祐介 福田 悠 写真/時事 消費者庁ホームページより
― 食品業界の闇 ―
しかし、これら食品業界の悪弊をすぐに解決することは難しい。
「近い将来には、生産者と消費者が密接になった食品の小規模ネットワークが広がればいいなと思います。今、僕も小規模の野菜宅配サービス(季節の野菜が10~11品の詰め合わせで3000円程度)をやっているのですが、流通も大変でしょうし、大きく展開するのが難しいのが悩みですね」
我々はいつ食品業界の闇にのまれ、被害者になるかわからない。だからこそ、「食を消費ではなく、自分への投資と考えてもらいたい」と力説する。
「やはり忙しいと食事が疎かになってしまいがちですが、その一食一食が明日の自分、1年後の自分へと繋がっていきます。今回の横流し事件を見て、『産業廃棄物を食わせようとして、俺たちは家畜じゃねえ!』と思った人も多いと思うんですよね。数年先も健康な生活をするために、食を見直す機会にしてもらえればと思います」
【南清貴氏】
フードプロデューサー。全国のカフェやレストランから、ホテルのメニュー開発などを手掛ける。著書に『1
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