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「花粉地獄」を脱出するのに有効な家電の使い方

いよいよ到来した花粉の季節。眼のかゆみや鼻づまり、眠気で仕事に手がつかず、生き地獄という人も多いはず。そんな症状を軽減するために有効なガジェットを探った 花粉シーズン

外からの侵入を防ぐこと、室内清掃が防御の2大条件

 花粉シーズンの到来で、さまざまなメディアが花粉対策ガジェットを取り上げているが、そもそも花粉症のメカニズム、そして、花粉の付きやすいシチュエーションとはどのようなものなのか。慶友銀座クリニックの大場俊彦院長に話を聞いた。 「花粉症とは異物に対する免疫反応です。体内に入った花粉を吐き出そうとして鼻水や鼻づまり、くしゃみや眼のかゆみといった症状が出てきます。花粉の飛散量は年によって変わりますが、近年は花粉数の増加や異常気象によって、いきなり症状が出る方も多いようです。去年まで大丈夫だったのに、今年からなるということは十分ありえますね。血液検査で反応がなくても、花粉の季節になると症状が出るという方もいますよ」  なんとも厄介な花粉だが、どのような対抗策が考えられるのだろうか? 「帰宅した際のうがい・手洗いはもちろん、洋服、特に毛織物にも付きやすいので、家に入る前に花粉を落とすことが必要です。また、なかなか難しいですが、布団や洗濯物もあまり外に干さないほうがいいですね。換気はあまりしすぎると中に入ってきますが、部屋の換気は必要なので、心配ならその後、空気清浄機などを回せばいいと思います。外からの侵入を防ぐこと、室内を清潔に保つことが2大条件です」 花粉シーズン

外出先で付着した花粉を玄関で除去

 外からの侵入が問題となる花粉対策。最初の関門は玄関だが、どういったアイテムが有効となるのか。 「外で付着した花粉を落とす、玄関に置くとなると、オススメは空気清浄機能のついたスティッククリーナー、iNSTICKです。コードレスになっていて、ハンディにもなるので、コートなどに付いた花粉もバタバタはらうのではなく、直接吸引することができます。昨年のキッズデザイン賞を獲っていて、デザイン的にも玄関に置きやすいのではないでしょうか」(インテリア&家電コーディネーターの戸井田園子氏) ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1064587
iNSTICK HC-VXE 20(三菱電機)

iNSTICK HC-VXE 20(三菱電機) 充電式スティッククリーナー。コードレスなので、衣服や室内の掃除にも使用できる。「コンパクトでデザイン性も高いので、玄関にそのまま置けます」(戸井田氏)。充電台には空気清浄機能を搭載(実勢価格4万円前後)

室内干しで花粉の付着を防ぐ

 また、外部からの侵入という意味で同じく花粉が付きやすいのが洗濯物。前出の大場院長の指摘だけでなく、環境省HPの花粉症予防対策でも「洗濯物は屋内に干す」と念押しされている。 「洗濯乾燥機は値段的にもスペース的にもかなりの投資になってしまいます。より少ない予算で部屋干しに役立つのは除湿機ですね。三菱電機のMJ120―KXはムーブアイというセンサーを積んでいて、周囲よりも温度の低い部分=濡れている部分だけを乾かす機能があります。例えば、Tシャツとより乾きにくいジーンズを並べて干した場合、先に乾いたTシャツは無視して、延々とジーンズだけを狙い撃ちする。省エネにもなりますし、渇き漏れも防げます」(ITライター・小枝祐基氏) ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1064588
MJ120-KX(三菱電機)

MJ120-KX(三菱電機) 衣類乾燥のできる除湿機。部屋干し3Dムーブアイ、湿度センサー、温度センサーと3つのセンサーを搭載。低騒音の夜干しモードなどの機能も(実勢価格3万5000円前後 *木造14畳/鉄筋28畳までのタイプ)

外干しが基本の布団は室内で掃除

 しかし、洗濯物ならば部屋干しも可能だが、布団となるとよほど広い家でないと難しいはず。 「布団は外に干すと花粉を落とすのが非常に大変なので、この季節は布団クリーナーでの室内ケアが人気です。なかでもオススメはMC―DF500G。ハウスダスト発見センサーが付いているのと、布団クリーナーで唯一紙パック式なのが特徴です。本当に花粉がキツい人は吸った花粉を処分するのにも苦労しますが、返り血ならぬ“返り花粉”が防げるという意味でイチオシです」(戸井田氏) ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1064589
ふとん掃除機MC-DF500G(パナソニック)

ふとん掃除機MC-DF500G(パナソニック) 紙パック式布団クリーナー。ダニや花粉を検知するハウスダスト発見センサーで、ゴミを可視化する。「紙パックなので、ゴミ捨てのときに花粉を浴びる心配が少ないです」(戸井田氏)(認定価格3万。税抜円前後)

室内に落ちた花粉を水拭きで綺麗に

 また、大場院長が花粉対策の条件として挙げたのが、室内を清潔に保つことだ。 「ガジェット要素の強いものとしては拭き掃除専用のロボット、Braavaがあります。水拭きで床に落ちた花粉を取ってくれますし、使い捨ての掃除シートも使えるので、雑巾を洗うのが面倒だという人にはいいかもしれません。音も立てないので、夜帰ってからも使えます」(小枝氏) ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1064590
Braava 380j(iROBOT)

Braava 380j(iROBOT) ルンバでおなじみのiROBOT社製。水拭きとから拭き、2つの清掃モードに対応。NorthStarからの信号を受信することで部屋全体を正確に清掃できる(アイロボットストア価格3万9000円+税)

 室内を清潔に保つガジェットとしては空気清浄機も挙げられるが、使ううえで注意点もあるとか。 「一番大切なのは設置場所です。つい、窓際や部屋の隅に置きたくなりますが、侵入を防ぐという意味から考えても、本来なら人の出入りが激しい入り口に置くのがベスト。最近の空気清浄機は十中八九埃センサーが付いていて、舞い上がると反応するので、買ってから1週間は毎日違う場所に置き、一番反応が多かったところに置くのが鉄則です」(戸井田氏)  このように「買ったから安心」という落とし穴には大場院長も警鐘を鳴らす。 「空気清浄機や加湿器はフィルターの問題もあります。予防するつもりが、掃除しなければ、汚い空気を回すことになりますから」  今年の春はガジェットを駆使して、花粉地獄を脱出したい。 【戸井田園子氏】 大手住宅メーカー勤務を経て独立。AllAboutでは家電ガイドを担当している 【小枝祐基氏】 スマホやPC関連の取材・記事執筆を行うライター。白物家電などのレビューもこなす <取材・文・撮影/SPA!編集部>
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