武富士風ダンスが話題。カリスマドットコム新作PVは「いつかの美しさとゴンチの目のヤバさ」を強調

カリスマドッコムのいつか(左)とゴンチ

カリスマドッコムのいつか(左)とゴンチ

 3月2日、カリスマドットコムのニューアルバム『愛泥C』が発売された。リード曲「サプリミナルダイエット」のPV(プロモーションビデオ)はもうご覧になっただろうか? 「アホな走り集」(https://youtu.be/KAxgpHWtLC0)などで知られる映像作家、大月壮(おおつき・そう)監督による、まったくもってゴキゲンなPVである。まだの方はまず見てみていただきたい。

⇒【動画】http://www.youtube.com/watch?v=W36BQtGeDIc



 面白いでしょ。往年の武富士ダンスをパロった振付で踊りまくるいつかに、目からビームを飛ばすゴンチのCGオブジェ。ステージ上における二人の労働量の不均衡(?)を象徴しつつ、シュールでワケワカなノリが最高。個人的には最初の最初、「HATE」の手作りヴァージョン(https://www.youtube.com/watch?v=yKVtI9KPQoI)以来の「こいつら何者だ!?」という感覚が甦った。

 監督がいい意味で二人に対して無慈悲というか、「俺にはこう見える」と遠慮なくユニークな観点を投げかけ、それを二人も気に入っていきいき躍動している感じ(ゴンチはほとんどCGだけど)。そんな素晴らしいコラボを展開した大月壮監督とカリスマのお二人に話を聞いてきた。

――カリスマドットコムにお会いになったときの印象は?

大月:いつかちゃんとは共通の知り合いがいて、C.R.E.A.M SODAZのメリヤス♀として知っていたし、カリスマドットコムとして話題になっていたのも知っていました。「毒舌女子」という印象は打ち合わせしてもそのまんまでしたが、話の飲み込みの早さ、ポイントの理解力など頭と勘のよさに感心しました。あと実物が動画で見るよりも遥かにカワイくて、「こんなにカワイイんだ!?」が対面した時の僕の第一声でした。ゴンチに関してはとにかく目がヤバイと思っていたので、実際に会ってやはり目がヤバイと思い、目がヤバイ映像を作りたいと思いました。

――見て印象に残るのも「いつかはダンス、ゴンチは目」になっていますね。

大月:ダイエットというテーマからの武富士ダンスはいつかちゃんの提案で、実現するにあたってはギャグに振りすぎたりダサく見えないように、美しく撮ることに注力しました。ゴンチに関しては先に言ったとおり目がヤバイので、その素材を活かさない手はないだろうということで、目がヤバイことを過剰にネタにさせていただきました。

――どんなことでご苦労なさいましたか?

大月:シーン数や映像手法を盛り込みすぎてしまって、最初から最後まで全方向で尋常じゃない苦労に見舞われました。特にCGがPCのスペックを超える内容になってしまい、ギャラが余裕でふっ飛ぶ高価なPCを買って対応するというハプニングがありました。時間内に撮りきれなくて、後日、自分たちの手弁当で撮影したりもしましたし。今後は「全部乗せ」的な無茶な企画は控えようという戒めにもなりました。

――二人もスタッフもみんな気に入っているようです。

大月:きわどい映像を作る機会を与えてくれるアーティストは、我々映像作家にとっても全力でやる気を起こさせてくれる、とても稀有でありがたい存在です。プロモーションのお役に立てれば幸いでございます!

「無茶」と言うくらいやり切っているから面白いのだと思う。監督がゴンチについて「目がヤバイ」と何度も言っていたのがツボだったわけだが、カリスマドットコム自身はどう見ているのだろうか。

――気に入ってますか?

いつか:ハイ!

ゴンチ:もちろん!

――どんなところが?

いつか:やっぱCGですね。あれだけガッツリ入れていただいたのは初めてなので。

ゴンチ:ダンスシーンの明るさと、ライブシーンの闇と光、みたいなギャップが好きです。

いつか:今までにない感じのPVを作りたいと思って、自分でいろいろ調べて監督候補を挙げた中に大月さんがいらしたんです。ホームページを見たら、監督が緑のカーテンの向こうから包丁を持って出てくるんですよ。それを見て「この人がいい!」って(笑)。

――武富士ダンスはいつかさんの提案だったそうですね。

いつか:普通のエアロビやってもつまんないし、「あのダンス、これだよね」って思い出してもらえるようなものにしたかったんです。ところがなかなか難しくって、次の日は筋肉痛で寝返りも打てないくらいでした(笑)。最初に撮ったのがあのシーンだったのがヤバくて、その後ショッピングTVのMC役でバットでダイエット器具を破壊したり、サプリを投げ捨てたりと、肉体労働がハンパないんですよ。でも監督は一切妥協しない。ちょっと壊しといてくれればいいのに「イチからやって」みたいな。ハンマーもめちゃくちゃ重くて、叩いてもなかなか壊れないんですよ。監督がやってみたらヒビが入ったんで「壊れるじゃん。いつかちゃん、もう一回」って。わたしそんなに腕力ないから(笑)。

ゴンチ:わたしは撮影日の前に、CGを作るために顔をスキャンしてもらったんですけど、面白かったのが、ヘアピンが足りなくなっちゃったんです。後れ毛が出たらちゃんと撮れないじゃないですか。ヘアワックスも誰も持ってないし「買いに行こうか」って話になったときに、監督がスティックのり持ってきて「これでいいっしょ」って言い出して(笑)、結局、スティックのりで髪を抑えたんです。

いつか:(爆笑)。容赦しないんですよね。そのスタイルがいい。

ゴンチ:撮影当日はひたすら目をカッ開くのと、あとライブシーンで踊るくらい。

――カッと開いてましたね。監督は「目がヤバイ」って何度もおっしゃってました。

いつか:その後アゴに注目し出したんですよ。「ゴンチ、ちょっとアゴ出てるね」って。

ゴンチ:次はアゴをフィーチャーしていただけるのかな(苦笑)。

――撮影期間は?

いつか:一日です。わたしは朝8時入りで、CG合成用のライブのシーンを撮ったのは夜中の3時ごろでした。さんざん肉体労働した後だから肩が上がってなかった(笑)。

ゴンチ:「マイク持てない」って言ってましたね。

――でも妥協のないやり方は好きでしょう。

いつか:好きです。予算枠があるから、みんなそれを考えて大人の話をするのに、大月さんは無視して「できるよね! できない? なんで!」みたいなノリ。それがうれしいんですよ。面白いものを作ることが一番に来る。そういう人たちとこれからもご一緒したいし、そういう人たちに面白がられる存在でありたいです。

取材・文/高岡洋詞

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