PL学園野球部、実質上“廃部”の経緯。報道で初めて知った現役の部員たち

 甲子園優勝7回、あまたの選手をプロ野球界に輩出してきた名門が消える――PL学園野球部問題を追い続けてきたノンフィクションライターの柳川悠二氏が“永遠の学園”をめぐる顛末をリポートする!

PL学園野球部、(実質上)廃部の真相

かつての部員が共同生活を送った研志寮と、取り壊しが決まっているスコアボード

名門復活は困難に…


 大阪府富田林市にあるパーフェクトリバティー(PL)教団の広大な敷地内には廃墟がいくつも点在している。それは’70年代から’80年代にかけてPL学園の小中高の学生が暮らした複数の寮であり、’09年に廃校となったPL短大の校舎である。

 また、大阪万博が開かれた’70年に太陽の塔(岡本太郎作)に対抗するように建造された教団のシンボル、大平和祈念塔も今では一般市民の立ち入りは禁止で、信者ですら簡単に上ることは許されない。元は白亜だった塔が薄汚れた外装のまま異様な存在感を放ち、富田林の街を見下ろしている。

 あるいは大阪の真夏の風物詩として、かつては12万発を打ち上げた8月2日の「教祖祭PL花火芸術」も、フィナーレの華やかさこそ健在だが、規模は大きく縮小され、現在は40分程度で打ち止めだ。

 KKコンビ(桑田真澄、清原和博)が入学した’83年に信者数が公称261万人(宗教年鑑)を超えた教団隆盛期の遺物が、こうして朽ち果てていく今、甲子園を春夏あわせて7度制し、アルプス席に「PL」の人文字を作って教団の布教活動に貢献した学園野球部までもが、なくなろうとしている。

 2代続いた“校長監督”に代わり、剣道部出身の川上祐一氏が野球部の監督に就任することが明らかになった2月16日、PL学園は12人の部員(試合の出場資格保持者は11人)が引退する今年の夏をもって、「休部」になることを初めて明言した。現役の部員たちは、監督の交代も休部も、報道で初めて知ったという。

 翌々日のサンケイスポーツはこれを一面で報じたものの、2年以上にわたってこの問題を取材してきた私にしてみれば、何を今さらという印象しかない。学園は「休部」と言い存続に含みを持たせているが、ほとぼりが冷めるのを待ち自然消滅させる腹づもりだろう。(次回リポート、「部員募集再開」の声が届かなかった事情へと続く

PL学園休部の経緯


’13年2月
●部員による暴力事件が発覚、6か月間の対外試合禁止処分で夏の大阪大会への出場辞退。同年4月に河野監督が辞任

’13年10月
●近畿大会から野球経験のない正井校長が暫定的に監督を務めるも、1回戦敗退

’14年10月
●秋季近畿大会の1週間前に新年度の新規野球部員の募集停止が判明

’15年1月10日
●野球部OB会会長が嘆願書を提出。野球部員新規受け入れ再開を要求

’15年2月16日
●正井校長は嘆願書を受け取ったことを明かすも「今後は未定」と回答

’15年4月
●新しく校長に就任した草野裕樹氏が野球部監督を務めることを発表

’15年5月26日
●’16年度も新入部員の募集を停止することが判明

’16年2月17日
●同校事務職員で剣道部OBの川上祐一氏の監督就任を発表。あわせて夏の大会終了後の「自動的休部」を発表

取材・文/柳川悠二
― PL学園野球部、(実質上)廃部の真相 ―

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