デジタル

所有を前提にしたビジネスは滅びかけている――チームラボ・猪子寿之、デジタルで境界を超えたその先へ

 すべての「情報」がモノから解放されることで、所有を前提としたビジネスは衰退の一途を辿るという猪子氏。 猪子寿之氏「現に所有を前提にしたビジネスは滅びかけている。その半面、今後はそれを前提としないモデルが成功するようになると思う。例えばソフトウエアの場合、マイクロソフトのワードという製品から、今はグーグルのAppsという“サービス”に変わっている。音楽だってCDなどの所有するメディアからストリーミングなどの形に変化している。だから、将来的には所有を前提としない、新しい車メーカーなんかが出てくるんじゃないだろうか。初めからモノとして車を売らない自動車メーカーが出てきたとき、世界中でタクシーからUberに変わった以上に、まったく革新的な車ができる可能性があると思う」  しかし、「所有」は消費者にとって、その物自体が資産になるメリットもあったはずだ。所有を前提としないビジネスの場合、消費者のメリットとは何なのか? 「所有を前提にしたビジネスの場合、消費者が所有した時点で発信者のコントロール外になる。でもGoogleみたいなサービスは、ずっとGoogleがコントロールできるでしょう。これは、見方を変えれば、発信者側がサービスレベルをずっと向上させることができる。圧倒的にメリットを消費者が享受できることになるんじゃないだろうか」
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邪魔だった「他人」の存在をポジティブに変える
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