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「運の流れを変えなければ」――46歳のバツイチおじさんはカジノに活路を見出そうとした〈第20話〉

その夜は、一人でホテル近くの野外レストランに出かけた。 初めてのカンボジアだが、そんなに危険な匂いはしない。 肉の煮込みと目玉焼きのせのフライドライスのようなものとカンボジアのアンカービールを飲んだ。 食べ物への恐怖はもう克服できたようだ。 「運の流れを変えなければ」――46歳のバツイチおじさんはカジノに活路を見出そうとした翌日、プノンペンの街をぶらぶらしたした。 路上で賭けビリーヤードをやっている人や露店の床屋さんなど、まだまだ近代化されてない一面をのぞかせていた。 街は、ホーチミンやバンコクに比べると、カンボジアの首都とは思えないほど繁雑としていた。 舗装されてない道路があるかと思えば、高層ビルも立ち並ぶ。 SIMカードを買いに行くと4Gの回線と超通信速度のものが買えた。 混沌とした街は、「早く近代化してくれ!」と待ち望んでるかのように見えた。
「運の流れを変えなければ」――46歳のバツイチおじさんはカジノに活路を見出そうとした

舗装されてない道路

「運の流れを変えなければ」――46歳のバツイチおじさんはカジノに活路を見出そうとした

客のプライバシーなど皆無の露店床屋

「この街も数年後には、バンコクみたいになるんだろうな」 だから、日経新聞とかで「これからはアジアが熱い!」みたいなことを書いているのか。 俺は、昭和44年に九州の地方都市である大分市で生まれた。その風景は、幼少期から中学生くらいにかけて、目まぐるしく変わっていった。あの時代に似ている。そう思うと、なんだかこの街の人たちが愛おしく思えた。 翌日は、ネットでいろいろ調べて、ホーチミンではまったくできなかった観光をしてみることにした。 まずは、キリングフィールドというポルポト政権の時代の処刑所に向かう。ここには大量の人骨と悲しみしかなかった。 「運の流れを変えなければ」――46歳のバツイチおじさんはカジノに活路を見出そうとした
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晩ごはんは、北朝鮮国営のレストランに行った
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