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歯ブラシは濡らす派?濡らさない派? 効果的な歯の磨き方はどっち?

いつ歯磨きをするのがむし歯予防に効果的か

「通常、口の中のpH値は中性で、食事をすると酸性になり、やがて唾液の力で中性に戻ります。この酸性に傾いたときが、むし歯ができやすい時間。唾液の力だけでは不完全なので、ここで歯磨きを行ってください。食後すぐが理想です。ただ、外出先では現実的に難しいので、最低一日1回。寝る前か最後の食事の後に1分でもいいので新品の歯ブラシで磨くこと。古いものだと余計な力が入ってしまうので、なるべく月2回交換しましょう」(鈴木氏)  睡眠時は天然の洗口剤である唾液の分泌量が減るため、その前に歯を磨くのがいいというわけだ。 ⇒【資料】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1089944
むし歯リスク

食事の後は口腔内が酸性になり歯が溶けやすくなるので、すぐに歯を磨くのがベスト。間食が多い人はむし歯になるリスクも高い ※資料提供/ベル歯科医院

 ところで、体内で活躍するこの唾液、他人には菌を移す危険が。大昔は離乳食代わりに親が咀嚼したものを口移しで子供に与えたというが、現在の育児論では全否定。 「他人の唾液から、むし歯の原因・ミュースタンス菌が伝播する可能性があります。最近は口移しは聞きませんが、食器の共用、特に自分が使っているスプーンを子供に使って伝播するケースがほとんどです。ただ、奥歯が生えないうちはミュータンス菌が定着しにくいと研究でわかっているので、注意するのは1歳半から3歳くらいの間。有効なのは、伝播元である養育者の細菌数を減らすことです」(鈴木氏) 【冨山真理氏】 歯科医師。神奈川県海老名市にあるベル歯科医院に勤務。同院では、「予防+治療」型歯科診療に力を入れている。口腔内の細菌数を減らす短期集中型プロフェッショナルケアなども行う ― [今どきの常識]どっちが正解なのか? ―
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