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朝ドラ『とと姉ちゃん』で描かれた結核は過去の病気ではない…日本での死亡者は年間2千人

「結核」は、結核菌を体内に吸い込むことによる感染症。結核菌の混ざった咳やくしゃみを吸い込むことにより「空気感染」する。発病すると、結核菌が肺をはじめとする器官の細胞を壊死させていく。現在では抗結核薬の投与による治療で治るが、放置すれば死に至ることも。世界保健機関(WHO)の統計によると、世界全体では年860万人が結核を発病、年126万人が死亡した(’12年)。  日本では’12年に2万1283人が結核患者登録、2110人が死亡した。結核といえば、正岡子規、沖田総司、高杉晋作などの死因としても有名だ。一般には、昔の病気のようなイメージを持たれている。 結核感染の流れ 最近では、警視庁の渋谷警察署で、去年末から今年にかけて署員19人が結核に感染し、うち6人が発症していたことがわかった。同署によると、去年2月、署内で留置していた60代の男性が体調を崩して死亡し、去年8月に肺結核が原因とわかったということだ。その後、去年12月に男性の留置を担当をしていた20代の署員が体調を崩して入院し、結核と診断されたことから感染が判明した。  また、同署に留置中に肺結核で死亡した男性を解剖した都内の大学病院の医師ら7人も結核に感染したことが判明し、感染者は合計26人となった。渋谷警察署の小林仁副署長が「男性が肺結核で亡くなったと分かった時点で、署員に検査を受けさせるべきだった。結核に対する認識が不足していた」と話しているように、結核は過去の病気という認識が対応を遅らせたと言えるだろう。  2014年7月2日には、名古屋市の高校で結核にかかった40代教師から生徒や卒業生39人の感染が発覚するなど、最近は若年層の集団感染が問題になっている。
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「結核は日本で流行している最大級の感染症」
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とと姉ちゃん part1

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