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リアルな「カイジの世界」を味わえるカジノイベント。限定ジャンケン、Eカードにゾクゾクッ

 ちなみに、記者と一緒に参加したSの戦況はというと、なんとコインを7枚も持っている! 何、それ!! どうしたの?  聞けば、彼が駆使した戦略はバランス理論。他人の対戦を観察し、グーを連続で出した直後でパーとチョキの残りが多いであろう相手を見つけ、チョキしか使わずに2連勝。さらに同じ理論で2連勝を収めたのだとか。おおー、考えてやってるなー。記者のカードは残り7枚、コインは2枚。残り時間は既に10分を切っている。ヤバい、なんとかしなければ……と焦りまくる中、記者の目の前に背中を向けて立つ参加者が手に持った1枚のカードから、パーの絵柄がしっかりと見えているではないか。僥倖っ…! なんという僥倖…!
リアルなカイジの世界を味わえるカジノイベントに行ってみた

限定ジャンケン。愚図が堕ちていく…

 さっそく勝負を申し込み、チョキで手堅く勝利(当たり前)。勝ち残りの条件であるコイン3枚に戻し、別の相手にバランス理論で、もう1勝。ここからSと組んで、あいこ連発でカードを消費(ルールで3枚まで)。しかし、それでも、まだ記者の手にはグーのカードが2枚余っている。ヤバい、ヤバい……。残り時間は2分を切った中、対戦相手を探して声をかけるも、2人連続で断られテンパっていると、ここで「コイン1枚でカードを1枚譲り受け、あいこにしますよ」と申し出てくれる救世主が出現! 聞けば既に上がっていたSも、この彼に救われて勝ち抜けを決めたのだそう。後がない記者は即断で申し出に応じ、グー同士でカードを全部消費。残り9秒で、ギリギリ勝ち残り! 危なかったー……! めちゃくちゃ痺れるわー、これ!  限定ジャンケンを勝ち残った記者とSは、次なるEカードの勝負へと駒を進めるも、ともに初戦であえなく敗退(泣)。
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奴隷側と皇帝側にわかれて、カードを出し合う「Eカード」も白熱!

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必死の抵抗も空しく、黒服に両脇を固められた記者は有無を言わさず別室行きへと相成った……(もちろん、実際にはそんなことはないので、ご安心を)

 Eカードであえなく敗退した我々を尻目に、この日、最後まで勝ち残った3名は、同店より勝ち残り特典として、同カジノでのチップの引きだし手数料を3カ月間無料にするチケットをゲット。最後に同店のラスボスまで引っ張り出し、見ているだけで、ひりひりする直接対決に勝利したあきさん(34歳)には、会場中から拍手が送られていた。カッコ良かったなー。  最後に、今回のイベントを企画した同店・店長にお話を聞いてみた。 「今回のイベントは、うちから講談社さんにお話を持ちかけて、コラボをさせていただきました。4回やってみた印象としては、例えば限定ジャンケンのルール説明のときに、お客様が原作のエスポワール号の乗客とまったく同じセリフを飛ばしてくれたりもするので、みなさんのカイジ愛を感じますね(笑)。勝ち残る秘策ですか? 原作と同じで、運否天賦でいくより、必勝とはいわないまでも有利に進めるための戦い方があるので、それを見つけて実行できるかでしょうね」  と、なんとも本格的! 現時点で、まだ4/24(日)と、5/1(日)に各2部ずつ、計4回開催されるので、興味のある方はぜひ参加されてみては?  ちなみに、原作通りなら地下労働でもさせられているはずの記者も、無事、生かして帰してもらえたので懲りずにリベンジを検討中。とにもかくにも事前の予想を遙かに上回るクオリティで、40過ぎのオッサンふたりを本気で楽しませてくれたジクーさんには、圧倒的感謝っ…! <取材・文/青柳直弥(清談社)>
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