都知事選で舛添さんに入れた票を返してほしい【東京都民・女性36歳】

【佐藤優のインテリジェンス人生相談】
“外務省のラスプーチン“と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える!

◆都知事選で舛添さんに入れた票を返してほしい
杉並区民(ペンネーム) 会社員 女性 36歳


舛添要一『東京を変える、日本が変わる』 東京都民です。前回の都知事選で舛添要一さんに1票投じました。

 今となっては、その1票を返してほしいです。最初は「ファーストクラスぐらいいいじゃない」などと思ってましたが、さすがに1回の出張費の多さにビックリし、毎週末湯河原に行って温泉に入るための交通費も税金から出ていたと思うと許せません。

 なぜ、こんなことが通用してしまうのでしょうか? 「ルールに則っている」っていうのは、本当でしょうか? 外務省でいろいろな人を見てこられた佐藤さんのご意見を伺いたいです。

◆佐藤優の回答

 舛添要一都知事の金遣いの荒さが深刻な問題になっています。東京都は3月23日、都知事が去年10~11月にロンドン、パリに出張したときの経費(総計約5000万円)の内訳をHPで明らかにしました。それによると、

<「旅費」は総額約2623万円で、東京―欧州間の往復航空費(約1500万円)の占める割合が大きかった。知事のみがファーストクラス(約266万円)を利用。特別秘書ら7人がビジネス、その他の職員12人はエコノミーだった。/宿泊費はロンドン・パリともに、同行職員を含めて全員が一流ホテルに泊まり、5泊で約922万円を支出。知事はスイートルーム(1泊19万8000円)を使った。(3月24日「産経ニュース」>

 ということです。一昔前まで、外交の世界では威厳を示すために、あえてチャーター機を使い、ホテルは超デラックスルームを使うということはありました。しかし、現在は違います。ビジネスの世界との類推で考えてみましょう。資産運用の専門家である北川邦弘氏はこう記しています。

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 その昔、私が不動産デベロッパーの社長であったころ、会社が儲かって良い決算が出そうになると、ある税理士から「税金を払うくらいなら接待交際費を使いなさい」と指導を受けました。その税理士は、接待をたくさんすれば、仕事もたくさん来るようになると本気で思っていたのです。もちろん実務を知らない机上の理論家だから、そんな幼稚な考えを持つのも仕方ありません。(中略)相手が喜ばないような接待は悪い接待であることはもちろんですが、自分ひとりが喜ぶような接待は最悪。会社の経費を使って、相手を接待のダシに使って、自分が楽しもうという浅ましい魂胆です。自分が飲みたいから客を誘う、自分がゴルフをしたいから取引先を誘う。そんなことをしていたら、お金は本当に浮かばれません。

 お金とは、感情を伝える媒体(メディア)だといわれています。自分のことより、相手のことを先に考える気持ちが、お金を通して相手に伝わっていきます。交際費の使い方は、ビジネスマンの品格を示す絶好の機会です。相手を感動させるようなお金の使い方をこころがけたいものです。(『「借金100億円」でも不安にならないお金の教科書』195~196頁)

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 舛添知事も、「お金は使ったが、ホテルで相手を接待し、喜んでもらった。都民にも、使ったお金以上の利益がある」という説明ができれば、問題がこんなに大きくなることもなかったと思います。21世紀に入ってから、先進国では納税者に対する説明責任が厳しく問われるようになりました、閣僚でもファーストクラスは使わず、ホテル代も抑えるという傾向が強まっています。舛添氏は、国際政治の専門家なのですが、外交に関する常識が、高度成長時代のままだったと思います。大衆の常識から乖離した感覚は、政治家にとって命取りになりかねません。

【今回の教訓】
舛添氏の外交感覚は高度成長時代のまま

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【佐藤優】
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』『90分でわかる日本の危機』など著書多数

「借金100億円」でも不安にならないお金の教科書

100億円の大借金という絶体絶命の危機に陥った経験を持つ著者が「正しいお金のセンス」を説く。誰もが抱く“お金の不安”に対する答えがここに。’15年刊


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