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『島耕作』シリーズに描かれたことが現実化!

事実は小説よりも奇なり――というけれど、小説やマンガなどの描写が現実になったような出来事も少なくない。最近では「島耕作」シリーズで描かれた企業合併が、パナソニックによる三洋買収という形で実現した。そんな「フィクションの現実化」を一挙に紹介! 【政治・経済編】 『島耕作』シリーズで初芝と五洋が経営統合 ⇒ パナソニックが三洋を買収  11月初旬に報じられたパナソニックによる三洋電機買収のニュース。経済界にとってはもちろんビッグニュースだが、それより何より「『島耕作』の展開そのままじゃん!」と驚いた人も多いはず。  今年前半、「モーニング」連載の『専務 島耕作』で描かれたのは、島が勤める「初芝電器産業」が、「五洋電機」をめぐって韓国の巨大企業「ソムサン」とTOB合戦を繰り広げる――というストーリー。最終的には初芝と五洋が経営統合し、「初芝五洋ホールディングス」が誕生、その初代社長に島耕作が就任する。まさにフィクションが現実化した形だが、作者である弘兼憲史氏は、今回の買収劇を予想していたのだろうか? 「当然予測はしていました。三洋の経営不振の話や解体説のようなものは、かねてからありましたから。でも、だからといって三洋電機の高い技術力が海外に流出するのはとても残念なことで、絶対に国内に残すべき貴重な財産だと思っていました。それでパナソニックと三洋の関係なら、実際に起こるかもしれないと考え、『初芝電産』と『五洋電機』の形でマンガに描いたんです」(弘兼氏)  予測が実現しての感想は? 「『ほらね』といった感じです(笑)。実は去年の秋頃から焦っていたんです。本当に現実で起きてしまうより先に描かないと面白みが極端に減ってしまいますからね」  なるほど、確かに。逆に、パナソニックと三洋にしてみれば、先にマンガに描かれちゃって、やりにくい部分もあったかも!?  一方、今回の買収について経済アナリストの平野和之氏は「遅すぎたぐらい」と指摘する。 「日本の家電業界はもっと集約せねばならない、というのはもう10年くらい前から言われていたこと。昨今の経済状況を考えれば、『島耕作』の予測は十分ありえた話です。今後は、たとえば初芝がエネルギー関連で革新的技術を開発して世界に輸出、日本経済はバラ色に……なんて展開だと夢がある。それを世論が支持して、政治家も含めて実現に動く。つまり、フィクションがフィクションのまま終わるのではなく、オピニオンリーダーの役目を担ってもいいのでは」  日本経済の未来は、島耕作の双肩にかかっている!? ◆現在は『社長 島耕作』が連載中。初芝五洋の新ブランド名も公募中だ。島耕作全集(全3期27巻)も発売中。 ― 続発する[フィクションの現実化]を大検証【1】 ―
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