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ジョギングでは「加齢による筋肉量の減少」は食い止められない

80代、90代でも筋トレをすれば筋肉量は増える!

 筋肉量が減少すると、転倒・骨折のリスクも大きく高まるそう。若い頃から食事制限に偏ったダイエットで、筋肉量を大きく減らしている人は、将来に大きなリスクを抱えることになりそうだ。そして、そのリスクを防ぐために必要なのが、速筋を維持・強化する筋力トレーニングというわけだ。 「加齢による筋肉量の減少は、正確に言うと『加齢による減少=老化』『不使用による減少=劣化』の2種類がある。前者の老化は致し方ないですが、劣化についてはトレーニングで食い止められます」  また、筋肉量の維持は基礎代謝の維持にも繋がるため、メタボリックシンドロームの防止効果もある。そして、そのトレーニングを始めるのは、年を重ねてからでも遅くないそうだ。 「我々の行った研究では、80代、90代の人でも筋力トレーニングによる筋肉量の増加が認められました。始めるのは何歳からでも遅くないですが、若い頃のほうがトレーニングの効果が出やすいことも確かです。将来のことを考え、できるだけ早めにトレーニングは始めたほうがいいでしょう」  なお、健康維持にもダイエットにも「食事改善+有酸素運動+筋力トレーニングを三位一体で行うことが大切」とのこと。食事と有酸素運動をすでに行っている人は、早い段階でそこに筋トレも加えるようにしよう。 <正解はこうだ> いくつから始めてもOKだが効果が出やすいのは若いうち 【久野譜也氏】 筑波大学大学院人間総合科学研究科教授。つくばウエルネスリサーチ代表。スポーツ医学の分野において、サルコペニア肥満、中高年の筋力トレーニング、健康政策などを研究 ― [今どきの常識]どっちが正解なのか? ―
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