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「水素水」に科学的根拠はあるのか? 愛飲者と懐疑派の意見を聞いてみた

「以前は朝がダルくて、すぐに起き上がれなかったのですが、飲み始めてから改善された実感があります。水素水を飲み始めてお肌の調子だけでなく、関節の痛みも和らぎました」 「もともと何かを信じやすい性格」という竹内さん。本人がそう信じているならそれでもいいか、という気もするが、やはり水素を加えただけの水にそんな効果があるとは思えない。水に関する著書も多い法政大学の左巻健男教授も水素の効果に懐疑的だ。 「そもそも水素研究自体は気体がメインで、しかもまだ疾患に対して効果があるかどうか調べ始めた段階。水素入りの液体を健康な人が飲んで効果があるのかは不明で、プラセボ効果の可能性が強いです」  確かに水素水で睡眠の質が改善されたという研究もある。だが、疑似科学に詳しい明治大学の石川幹人教授は次のように反論する。 「いずれの実験も少人数で行われた実験なんです。これだと結果に差が出やすく、たまたま効果が現れただけかもしれない。また、本来、こうした実験は利害関係のない第三者が追試を行うまでは確認されたと言えないのですが、それも実施されていない」  ということで、水素水の効果はまだまだ科学的根拠が薄いようだ。 【左巻健男氏】 法政大学教授。’49年生まれ。中学・高校の教諭を務めた後、同志社女子大学教授などを経て現職。著書に『ニセ科学を見抜くセンス』など 【石川幹人氏】 明治大学教授。’59年生まれ。認知情報論を専門とする傍ら超常現象の解明にも取り組む。著書に『なぜ疑似科学が社会を動かすのか』など ― [疑似科学]にハマる人の特徴 ―
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