投資した物件にホームレスが住み着く!? 横行する「デトロイト不動産詐欺」とは

GM破綻で不動産価格が暴落したデトロイト


R社によるリフォームの約束は履行されず、ホームレスの寝袋が放置されていたデトロイト市内の物件

「デトロイト不動産に投資しませんか。今買って適正価格に戻れば30%から40%の利回りが見込めますから」

 そんな言葉で日本人から多額の資金を集めた「R」という会社があった。「デトロイト? なぜデトロイトなのか?」と誰もが不思議に思うだろう。

 自動車産業の中心だったデトロイト。2000年代初頭まで全米トップ10に入る大都市だったが、2009年6月にゼネラルモーターズが連邦倒産法を申請。人口流出が急激に進むとともに治安が悪化、不動産価格も暴落した。

「デトロイトの不動産物件の暴落は一時的なもの。住人が戻りつつあり、住宅のニーズが高まっていますよ。今が買いどきなんです!」

 R社の社長はそう言葉を続け、投資家の射幸心を煽ったようだ。

熟練の不動産投資家も騙された


「2011年にR社から16部屋のアパートを購入しました。購入代金は17万ドルです」

 と振り返るのは、海外不動産投資で成功を収めている澤亜澄氏だ。

「僕は都心から少し外れた地域の物件を中心に投資してきました。アメリカでは不動産の売買情報がインターネットで公開されています。隣の家が10年前にいくらで売れたか、すぐわかるため、不動産投資がやりやすい。千葉の物件は東京よりも安いですが、家賃収入はさほど変わらず投資利回りを高めやすい。それと同じように、アメリカでも都心から外れた場所は利回りがいいんです」

 アメリカ不動産への投資経験が豊富だった澤氏。じつはデトロイト不動産への投資も経験済みだった。

「デトロイトは自動車産業の撤退と同時に物件価格がグンと下がりました。しかし、家賃の下がり幅はそれほどでもなかったため、投資利回りは向上したんです。R社を経由せずに自分で調べて買ったデトロイトの戸建て物件は、狙い通りに運用できていたんですが……」

ホームレスが勝手に住み着いていた!


 知人の紹介でR社の社長と会った澤氏。「物静かないい人」という印象、それにデトロイト不動産での成功体験からアパートを1棟買いした。

「ボロアパートでしたが、契約金額には補修費が含まれているということでした。そうした契約は、アメリカでは一般的です。実際、1年後には16部屋のうち1部屋について、リフォームしたことを示す写真が届いたし、家賃の一部も振り込まれました。ところが、残りの部屋は一向にリフォームされない。もちろん家賃も入らない。自分で交渉しましたがラチが開かないため、弁護士経由でリフォームを申し入れました」

 しかし、R社は管理会社に責任を転嫁するだけ。アメリカの弁護士に契約書を見せると、「典型的な詐欺の手口」と告げられた。

「今回の経緯をブログで公開しました。すると、同様のトラブルを抱えた人から次々に連絡が来たんです。合計50名ほどになりました。R社が物件を売ってそのまま逃げるつもりだったと確信しましたね」

 なかには「購入した物件にホームレスが住み着いていた」という事例もある。R社の管理が甘いというより、そもそも管理してなかったのだろう。澤氏のほか6名の投資家はR社に対して訴訟を起こした。

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