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言葉の魔術師・藤田ミノルが思い描くデスマッチとは?――デスマッチに命をかける漢たち vol.2

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「リングのコーナーに有刺鉄線ボードが対角線に2つ立てかけてあっても、やっていることは普通の試合のときとそこまで変わらない。ボードが刺さったりはしているんですけど、そう言えば今日デスマッチだったよな、みたいな。そこに違和感を覚えたんです」  デスマッチを主戦場にしてきたわけではない。デスマッチファイターということに誇りを持っている葛西純や竹田誠志とは違う。しかし、そうでなくともデスマッチをやっていいんじゃないか、と藤田は言う。 藤田ミノル「舐めているわけではないんです。デスマッチは奥が深い。でも、デスマッチファイターと普通のプロレスラーを分ける必要はないんじゃないかと思うんです。どっちも出来る存在になりたいと思っています」  デスマッチファイターなら誰しもが憧れる葛西純という存在。藤田は葛西に対して憧れを抱いているのだろうか。 藤田ミノル「いまの地位を築き上げたことへのリスペクトはありますね、やっぱり。僕がこれからずっとデスマッチをやっていったとしても、葛西純という存在は超えられない。そう思うほど、高いところにいる人です。でもその中で、一回はひっくり返すことが出来るかもしれない。然るべき舞台で、シングルマッチが出来るくらいまでにはなりたいです。“あいつはデスマッチも出来る”という階段を上りたい」  得意な凶器アイテムはなにかと聞くと、「ないです」と苦笑する。目の前の凶器を使いこなすのに精一杯だと。しかし、藤田ミノルというデスマッチファイターに、もはや凶器は必要ないのではないかとすら思う。藤田には、“言葉”という飛び切りの得意アイテムがあるのだから。 藤田ミノル<取材・文/尾崎ムギ子> ■FREEDOMS:http://pw-freedoms.co.jp/ ■「葛西純プロデュース興行」7月13日(水) 後楽園ホール 開始19:00 ■「unchain night!」8月11日(祝木) 新木場1stRING大会 開場18:30 開始19:00
尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko
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