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“レッスルマニア9”を盗んだホーガン――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第139回

レッスルマニア9

“レッスルマニア9”のプログラムの表紙にはブレット、ヨコヅナよりも上にホーガ ン、ビーフケーキ、J・ハートの“ホーガン派閥”がレイアウトされていた。(写真 は「レッスルマニア9」オフィシャル・プログラム表紙より)

 “レッスルマニア9”(1993年4月4日=ネバダ州ラスベガス、シーザース・パレス)をまえにビンス・マクマホンWWEオーナーとハルク・ホーガンはある“密約”を交わした。  前年4月の“レッスルマニア8”での“引退試合”以来、観客のまえから姿を消していたホーガンは、約1年ぶりの戦列復帰プランとして①“レッスルマニア9”のメインイベントのポジションと②タイトルマッチ出場というふたつの条件をビンスに突きつけた。その時点でのWWE世界ヘビー級王者がだれであっても、ホーガンはメイン以下の“番付”で試合をするつもりはなかった。  “レッスルマニア9”の公式ラインナップは全8試合。PPV放映用の実況・解説は“JR”ジム・ロス、“マッチョマン”ランディ・サベージ、ボビー・ヒーナンの3人がつとめた。同大会の1週間まえにWCWを退団し、WWEへ電撃移籍したばかりのJRはこの日、新顔アナウンサーとして実況ブースに陣どった。
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