“レッスルマニア10”ブレットがWWE世界王座奪回――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第152回
“レッスルマニア10”(1994年3月20日=ニューヨーク州ニューヨーク、マディソン・スクウェア・ガーデン)には2試合のメインイベントが“用意”されていた。
ひとつめは全9試合中、第6試合に組まれたヨコヅナ対レックス・ルーガーのWWE世界ヘビー級選手権で、もうひとつは大トリの第9試合にラインナップされたヨコヅナ対“ヒットマン”ブレット・ハートのWWE世界ヘビー級選手権。
“レッスルマニア”で同一王座のタイトルマッチが1日に2試合おこなわれたのはこのときだけで、カード編成的には“異例の措置”ともいえるひじょうにめずらしいケースだった。
この年の1月の“ロイヤルランブル”(時間差式変則バトルロイヤル)はブレットとルーガーの“ダブル優勝”に終わり、両選手が“レッスルマニア”のメインイベント出場権を獲得した。ビンス・マクマホンは当初、ヨコヅナ対ルーガーのタイトルマッチにメインのポジションを与えようとしたが、実弟オーエン・ハートとのシングルマッチとヨコヅナとのタイトルマッチの2試合出場を予定していたブレットは試合間のインターバルを主張。ブレットの“正論”に押し切られるような形でビンスがこれを了承し、結果的にヨコヅナ対ルーガーのタイトルマッチが“前座”にまわったといういきさつがある。
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