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石野卓球「取材のたびに同じこと言わせるな!」 6年ぶりのソロ作発表のインタビューで…

――いやらしいことの大事さって、石野さんの中で上がってきてるんですか? 石野卓球:いや、そんなことないですよ、べつに。もともといやらしいから。ただ、いやらしい気持ちを持続させるのがなぜ男は大変かっていうと、射精しちゃうからでしょ。射精すると賢者モードになってストーンってなっちゃうし。だから、射精しないでずーっと行くっていう。 射精しちゃうと急カーブだけど、そのちょっと下ぐらいのあたりでずーっと行くと、リカルド・ヴィラロボスのDJみたいに(笑)、派手な展開はないけど、ずーっとイントロっていうか。逆に言うと、ずーっとブレイクとも言うんだけど。そうするとずーっと続けられるのね。射精っていうでかいエンディングがないから。 最近の流行りの音とかそうだと思うんだけど、1曲の中で何回も射精してる感じじゃない? 毎回射精して、勢いがあって毎回感じるかもしれないけど、その代わり賢者モードもその回数来るわけですよ。それをSM用語で「射精管理」っていうかさ(笑)。イッてもまたイカされる、「女王様、もうやめて!」っていう。まあそれも憧れではあるんですけど(笑)。3回ぐらいまでじゃないですか? だったらなるべく、曲の中であからさまな、花火がドンと上がるようなエクスタシーとか、そういうようなピークは作らない、っていうふうに考えてたんですね。ピークありきで音楽を作ってる場合、ピークじゃないところとの差があればあるほどピークは引き立つんだけど、でもそれはピーク以外のところを低く作ってるとも言えるじゃないですか? それをもっとギュッと高くして均すというか。そうすると何度も聴けるようなものになるし、何度も聴いてると「あ、はじめ聴いた時は気づかなかったけど、この曲のここ、ピークだったのか」ってこともわかってきたりするじゃないですか。っていう……これはちょっと音楽的な話だから、いいんじゃないですか?(笑)。 ――はい、ありがとうございます。 石野卓球:最初のも載せてくださいよ? これで後半の音楽の話だけ切り取られたら、思うツボじゃないですか(笑)。 ――そういえば、ちょっと前に伊集院光さんがラジオで、石野卓球に「おまえの性癖はなんだ、教えろ!」って追及されている、そして「これか?」ってマニアックな映像をどんどん送ってくる」という話を何度かしておられましたけども。何か石野さん、最近そういうモードなんでしょうか。 石野卓球:ああ。いや、もともとそういうモードですよ、ずっと。昔からそうですよ、人の性癖をきくの大好きですもん。まあ人によりますよ? きいてそれを受け止められる人かどうか、っていうのもあるし、「この人にはきいてみたい」っていうのもあるし、あと、「この人はききたいけど、きくと俺言っちゃうな、黙ってらんないな」っていう人にはきかないとか。あと女の人はやっぱり難しいとか。だから、性癖とかもそうだけど、なんでそれが好きかっていうと……のぞき根性もあるんだけど、それ以上に、その人がどうしてそういう性癖に辿り着いたのかっていうのを辿るのも好きだし。あと、その人が、普段は言わないけど、俺のしつこさとあの手この手によって、口を割る時あるじゃん(笑)。その時に、なぜその人はそれを隠していたのか、そして俺に対して心を開いたのはなぜなのか、っていう。 そういうのとかを考えていくと、その人の人となりもわかるし。俺はそれを恥ずかしいことではないと思ってるんで。人に言いふらしたりもしないし。でも、それをなんで恥ずかしいと思うのかにも興味があるし……まあ、俺は恥ずかしいと思うのが、人よりちょっとハードルが低いっていうのあるかもしんないですけど。 でも、俺も恥ずかしいことありますよ? 最近いちばん恥ずかしかったのは、「卓球さんって羞恥心ってあるんですか?」って聞かれたこと。 ――あはははははは! 石野卓球:それがいちばん恥ずかしかった。顔真赤になっちゃって、「あ、あるよぉ」みたいな(笑)。「磯野ぉ」みたいな(笑)。これでシマるでしょ? ――完璧です、ありがとうございます(笑) <取材・文/兵庫慎司 撮影/林紘輝>
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LUNATIQUE

日本が世界に誇るテクノ・マエストロ、石野卓球(電気グルーヴ)による、6年振りのオリジナル・ソロ・アルバム。全10曲からなる、“官能と恍惚”のエレクトロニックミュージック集

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