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ガンになった会社員、4人中3人が「治療を受けながら仕事を続けている」

 日本人の2人に1人はかかると言われているガン。“不治の病”というイメージはいまだに根強いが、「ガンと診断されてからも働き続けることは可能」という事実もある。治療技術が進歩している分、昔ながらの常識に促われたままでは見失うことも多い。ガン患者75人に聞いたアンケート調査を元に、現代のリアルなガンとの付き合い方を考えてみたい。 ストレス

ガンになった会社員は気苦労の塊だった……!

●Q1.ガンと診断されてから、働き方に変化は働き方グラフ・以前とほとんど同じように働いている…42人 ・異動や転職によって、就労時間を減らした…17人 ・退職して治療に専念している…7人 ・休職して治療に専念している…6人 ・その他…3人 ●Q2.仕事を続ける上でのトラブルや苦労は? トラブルや苦労・特にない…22人 ・通院や検診で仕事に支障が出る…13人 ・周囲に気を使う…9人 ・体調不良で仕事に支障が出る…9人 ・いつまで仕事が続けられるか不安…4人  アンケートでは、実に4人中3人が「治療を受けながら仕事を続けている」と回答。職場での苦労やトラブルも「特にない」がトップになるなど、治療と仕事の両立がもはやスタンダードとなっている傾向を窺わせる。だが、個々のコメントを見ていくと、問題点も明らかに……。  なかでも目立ったのが「通院や検診でちょくちょく休まなければならないのが気苦労」(45歳・製造業。他多数)という意見。 「日本企業では、伝統的に“健康な成人男性”をイメージして就業規則が設けられてきたので、週5日、9時~5時で勤務することが“仕事ができる”ということと同義になってしまっている。だから『昼からしか出社できない自分はダメ社員なのかも……』みたいに思ってしまう人も出てきます。ただ、これは会社に相談することで解決するケースも多い。時短勤務制度がないのは、これまで会社側にそういう発想がなかっただけの話で、ガンになった社員からの相談をキッカケに、新たにフレックス制や在宅ワークを導入した企業もあります。まずは人事に相談すべきですね」(数多くの企業で産業医を務める大室正志氏)
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見た目では具合の悪さがわかりにくいガンの問題点
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