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ガンになった会社員、4人中3人が「治療を受けながら仕事を続けている」

 続いて多いのが「周囲に気を使う」という悩み。「体調不良で仕事に支障が出る」に匹敵する数だ。 「ガンの問題点のひとつは、見た目では具合の悪さがわかりにくいということ。『思ったより元気そうじゃないか』と思われてしまうと、本当に体調が悪いのに『あいつは病気にかこつけてサボろうとしている』などと不満を抱かれかねない。私が取材したガンの患者さんには『上司よりも同僚の視線が気になる』という人が多かったですね。『あいつばかりラクしてズルい』という不公平感を抱くのは同僚ならでは。若い社員が多いベンチャー企業なんかも、一見、理解がありそうに思えるのですが、自分たちがバリバリ働いている分、病気の社員には冷淡な側面があるようです」(ジャーナリストの松沢直樹氏)  また、職場の人間から陰湿な嫌がらせを受けるケースも、残念ながら存在する。 「ガンの治療と就労をどう両立させるかというテーマは、学会でもよく話題になりますが、さまざまな分析を重ねた結果、『仕事ができて、職場でいい人間関係を築いている人に対しては、周りが配慮してくれる』というミもフタもない結論に(笑)。就業規則のラインは厳しくても、人によって特例でイレギュラーな働き方を認めている企業は多い。要するに、ガンになったときの備えとして最も有効なのは『周りと仲良くしておく』ことにほかならないのです」(大室氏) 【大室正志氏】 産業医。同友会春日クリニック・産業保健部門に所属。メンタルヘルス対策など、企業における健康リスク低減に従事する 【松沢直樹氏】 ジャーナリスト。非正規、請負などの立場で働く人の労働組合「インディユニオン」執行副委員長として労働相談などのサポートに当たる。著書に『うちの職場は隠れブラックかも』(三五館) ― [40代でガン]の実態 ―
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