ビンス無罪“ステロイド裁判”エピソード10=コンプライアンス管理部長の証言――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第163回

マクマホン

全20話のシリーズでお届けしている「ビンス無罪“ステロイド裁判”」。いまから22 年まえの1994年7月にニューヨークでおこなわれた刑事裁判のドキュメンタリーであ る(写真はWWEオフィシャルDVD「マクマホン」のジャケット写真より)

※全20話のシリーズとして“ザ・ステロイド裁判”をお届け。この裁判はいまから22年まえの1994年7月、ニューヨーク州ユニオンデールの連邦裁判所で公判がおこなわれた刑事裁判である

 パット・パターソンのすぐあとに検察サイドの証人として出廷したのはタイタン・スポーツ社(WWEの親会社=当時)のアニータ・スケールス氏だった。スケールス氏の肩書はディレクター・オブ・コンプライアンス・アンド・レギュレーション。日本語に訳すと管理部(法令順守および規制管理)の部長にあたる中間管理職で、WWEが試合(興行)に使用する体育館やアリーナとの契約、イベントに関連した火災保険や損害保険のハンドリング、各州のアスレティック・コミッション(体育協会)との交渉などがおもな業務。社内でのポジションはリンダ・マクマホンの直属の部下とされる。

 ショーン・オシェー検事からスケールス氏への質問は、1989年8月から10月までの約2カ月間のできごととスケールス自身が書いた“メモ”の内容に集中した。

 1989年7月、ペンシルベニア州体育協会はプロレスの興行における医師のアテンド義務の条例を廃止。これにより試合会場への医師の派遣は、州の体育協会からプロモーター側(ここではタイタン・スポーツ社)にその責任が移された。

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