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ビンス無罪“ステロイド裁判”エピソード12=オシェー検事の逆襲――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第165回

マクマホン

全20話のシリーズでお届けしている「ビンス無罪“ステロイド裁判”」。いまから22年まえの1994年7月にニューヨークでおこなわれた刑事裁判のドキュメンタリーである(写真はWWEオフィシャルDVD「マクマホン」のジャケット写真より)

※全20話のシリーズとして“ザ・ステロイド裁判”をお届け。この裁判はいまから22年まえの1994年7月、ニューヨーク州ユニオンデールの連邦裁判所で公判がおこなわれた刑事裁判である  ステロイド裁判の公判第2週3日め(1994年7月13日)は、検察サイドのショーン・オシェー検事が審理のイニシアチブを握った。オシェー検事はタイタン・スポーツ社(WWEの親会社=当時)でビンス・マクマホンの側近的な立場にあったふたりの人物を証人として召喚した。  ひとりはタイタン・スポーツ社CFO(チーフ・ファイナンシャル・オフィサー=最高財務責任者)のダグ・セイジス氏で、もうひとりはビンスのエグゼクティブ・アシスタントとして1987年7月から1991年9月まで同社に勤務したエミリー・ファインバーグ氏。オシェー検事によるセイジス氏への尋問は、同社の経営形態に関する質問からはじまった。  タイタン・スポーツ社は税務上、Sコーポレーション型に分類される法人で、ビンスがその株式を100パーセント保有する“個人商店”。本社ビルの所在地はコネティカット州スタンフォードだが、登記上の住所はコネティカット州よりも税率の低いデラウェア州に置かれていた。同社が株式を公開し、ニューヨーク市場上場企業にアップグレードするのはこの裁判から5年後の1999年のことだ。
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1988年5月の“ある会話”について質問
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