仕事

「お前なんか信用してない」と上司に言われた。どうすれば良い?

 あなたは、会社にとってまだ十分な戦力になっていません。それだから上司に叱られるというよりも、指導を受けることが多いのです。会社で十分な戦力になっている人に何か仕事を命じた場合、「慣れていません」と答えることはありません。それは、すでに会社が行っているすべての仕事を一応経験し、どのように対処すればいいかわかっているからです。あなたは、まさにそのような戦力になるための訓練を受けているのです。その過程で上司から厳しく指導されることがあるのは、当然のことです。辞めたいと言ったとき、上司がそれを止めるのは、あなたが会社の戦力として期待されているからです。民間企業の目的は営利の追求です。日本経済が右肩下がりの現状で、どの企業も従業員の労働力の質を強化することによって、生き残りを図っています。特に20代の若手従業員は、これから会社を支えていく人たちですから、会社の教育にも熱が入ります。  私が外務省で研修生(新人)だった頃にも、いろいろな上司がいました。ていねいに見本を示してくれる人もいれば、よく怒鳴る人もいました。研修生が仕事で失敗すると、ねちねちと嫌みを言う人もいました。ただし、組織のために研修生を教育しなくてはならないという意味で、どの先輩も真面目でした。  最近は、ブラック企業批判が流行になっているので、中間管理職や上司が部下を指導することに臆病になっている例があります。こういう企業は10年後に目もあてられないくらい弱くなります。あなたは、よい会社に勤めているのですから、淡々と仕事をこなしていけばいいと思います。 【今週の教訓】 「高い授業料だった」と思いましょう ◆募集 佐藤優さんへの相談を募集中。匿名希望の方はペンネームを記入してください。採用者には記念品をお送り致します。⇒応募はコチラから https://nikkan-spa.jp/icol_form(PCのみ対応) 【佐藤優】 ’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

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ウクライナ危機、元首相暗殺事件、コロナ社会、貧困etc. 分断社会を打破する書物とは?

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仕事を通して結ばれた、男女の信頼と友情を描く芥川賞受賞作

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