工学博士が読み解く『シン・ゴジラ』――ゴジラがデフレギャップを解消する

日本経済再生への足取りは鈍い。日本経済はどうしたら再生できるのか。「ゴジラが日本経済を救う」と、真顔で主張するのは、『資本主義の限界』を上梓した名城大学都市情報学部の木下栄蔵教授だ。確かに興行収入は50億円を超えるとも言われ、経済効果は高い。しかし、日本経済を救うとは大げさな気もする。その真意とは?

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名城大学都市情報学部・木下栄蔵教授

木下:経済効果云々といった微細な話をしたいわけではありません。もっと日本経済の根本的な問題と、その解決策を私は『シン・ゴジラ』の向こう側に見たのです。

――さっぱり意味がわからないのですが……。

木下:順を追って説明しましょう。先日上梓した『資本主義の限界』に書いたとおり、日本経済の苦境はデフレギャップがすべての元凶です。需要に対して供給が過剰、つまりいくらモノをつくっても売れない。消費者は欲しいものがないからモノを買わないし、売り上げの増加が見込めないなかでは企業も新たな投資には及び腰です。バラ撒いた紙幣はタンス預金や銀行に滞留し、デフレギャップが拡大する一方なのです。

政府・日銀が歪める金融市場


――しかし、政府・日銀も財政政策、金融政策を進めています。

木下:むしろ逆効果でしかありません。日本銀行が紙幣を大量にバラ撒いているため、余った大量のお金は国債市場や株式市場に雪崩れ込み、株式市場や国債市場に「デフレギャップバブル」を発生させています。

――7月の日銀会合ではETFの買い入れ額を6兆円に増額、日本株市場の歪みには拍車がかかっています。

木下:日銀がいくらETFを買おうと、あるいはヘリコプターからマネーをバラ撒いたとしても問題は解決されません。なぜならば、課題は「供給>需要」の関係をいかに均衡させるかなのです。いくら紙幣をバラ撒いても、需要は増えないし、供給は減らない。

――「供給>需要」を均衡させるためには、単純に考えれば供給を減らすか、需要を増やすかの2択ですね。

木下:その前者、すなわち供給を減らすことでデフレギャップを克服した国があります。この日本です。20世紀前半、大正バブルの崩壊や世界恐慌により、日本ではデフレギャップが発生しました。それを克服したきっかけは第二次大戦。本土空襲により、日本の供給源はほぼ壊滅しました。「供給>需要」から一気に「供給<需要」へと転換したのです。本土空襲が日本のデフレギャップを解消したのです。

工学博士が読み解く『シン・ゴジラ』――ゴジラがデフレギャップを解消する

『資本主義の限界』(扶桑社)P42より

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資本主義の限界

日本経済が延々と低迷を続ける理由は「たった1本の経済線」で解き明かせる!

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