スポーツ

“月曜RAW”が番組内容を大幅リニューアル――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第197回(1995年編)

 “ロウ”(USAネットワーク)も“ナイトロ”(TNT=ターナー・ネットワーク・テレビジョン)もケーブルTVがオンエアするレギュラー・プログラミングで、初回放映からリピート分まで同じ内容の番組が1週間のうちに全3回オンエアされる。ビンスはそれまでWCWを――テレビ市場においては――アトランタの南部ローカルというふうにとらえていたが、ハルク・ホーガンやランディ・サベージがレギュラー出演する2時間番組が週に3回リピートされるという状況はやはり脅威だった。  ビンスは“ロウ”対“ナイトロ”の月曜TVウォーズがスタートを切ってから3日後の1995年9月7日、WWEスーパースターズをコネティカット州スタンフォードのタイタンタワー(WWE本社ビル)に招集して“ロウ”の新しい番組オープニング映像を制作した。1分30秒の画づくりに約12時間の撮影時間が費やされた。  この日、タイタンタワーに集まった顔ぶれはWWE世界ヘビー級王者ディーゼル(ケビン・ナッシュ)、“ヒットマン”ブレット・ハート、ショーン・マイケルズ、レーザー・ラモン(スコット・ホール)、ジ・アンダーテイカー、ヨコヅナ、オーエン・ハート、123キッド(ショーン・ウォルトマン)ら主力グループ。ビンスとジェリー“ザ・キング”ローラーの実況&解説チームもロケーションに参加した。  タイタンタワー12階のバルコニー・スペースに設営されたリングの上ではブレット、ディーゼル、ヨコヅナ、オーエンらによる乱闘シーン、同ビル屋上ではショーンがお得意のダンスを踊るシーンが収録され、約200人のエキストラ(ファン)がビルの地下駐車場をかけ抜けて金網のフェンスをよじのぼる暴動シーンをヘリコプターからの空撮カメラがとらえた。
次のページ right-delta
“ロウ”は翌週9月11日放映分から新オープニングを導入
1
2
3
おすすめ記事