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ブレットがWWE世界王座奪回@“サバイバー・シリーズ”――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第198回(1995年編)

 いっぽう、ブレットもそれまでの典型的な正統派スタイルから“ズル賢いベビーフェース”という新しいテイストを導入。フィニッシュ・シーンでは、ヒザの負傷という場面を“演出”し、ディーゼルがブレットのケガのぐあいを気づかい、ほんの一瞬、攻撃の手をゆるめたスキにスモール・パッケージ・ホールドでまるめ込んでフォールを奪うというトリックプレーを使った。  ディーゼルのちょいワル系ヒール路線、ブレットの“心変わり”は、いずれもライバル団体WCWの新番組“マンデー・ナイトロ”の存在を強く意識したものだった。  ハルク・ホーガンを主役とする“ナイトロ”はカジュアル層、低年齢層をターゲットとしたTVショーだったが、WWEの“マンデーナイト・ロウ”は新しい路線として17歳から35歳までの男性ファン――R指定――をターゲットに絞り込んだ。そして、“サバイバー・シリーズ”の翌日、11.20“ロウ”バージニア州リッチモンド大会で“事件”が起きた。(つづく)
斎藤文彦

斎藤文彦

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