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東京五輪追加種目の穴場「スケボー」は審判もファンもストリート系――キャップ、日焼け、ヒゲ、短パン率が高い

 東京五輪ではスケートボード男女で「ストリート」「パーク」の2種目ずつが実施されます。基本的には速さや強さではなく「カッコよさ」を競う種目。どちらもスケボーに乗って、跳んだりはねたり、スケボーを空中で回転させたり、そういう技を決めることでの戦い。よりカッコよく、難しい技をやったほうが勝ちとなります。「ストリート」は文字通り市街地コースで行なう種目で、「パーク」はあらかじめ作っておいた専用のコースでやる種目。今回は店舗施設での競技ですので「パーク」に相当する試合です。  この大会では、各選手には演技1回につき1分間の時間が与えられ、その中で技を披露していきました。採点は会場にいる5人のジャッジが行ない、そのうちの最低点と最高点をカットした3人の合計点が、その演技の得点となります。各選手は予選・決勝それぞれ2回ずつの演技に挑み、2回の演技で高いほうの得点を採用して順位を決めていく……といった仕組みになっていました。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1204317

会場にはスロープや斜面、階段や手すりなどが設置されており、コレを利用してカッコいい技を決める

跳んでいる最中にボードをクルンと回すと客がドッとわく!

斜面から飛び出して天井付近まで上昇!

選手の演技を真剣に見つめるジャッジたち。「キャップ」「日焼け」「ヒゲ」「Tシャツ」「短パン」率高し!

 観戦をしていると、押しの強い協会関係者が何故か近づいてきます。ツイッターで協会公式アカウントをフォローし、リツイートするとステッカーをくれると言います。それを丁重にお断りしながら、逆に 「コレはどのくらいの格の大会なのか?」 「日本の中のどのくらいのレベルの選手がきているのか?」  など、ここぞとばかりに聞き込みを開始します。  関係者曰く、日本におけるトップ選手(瀬尻稜さん、堀米雄斗さんなど)は海外を中心に活動しており、今日はいないとのこと。  ただ、国内最高峰と言える大会であることには間違いないので、東京五輪につながる選手もいるかもしれないという話です。  そう言われて改めて選手たちを見てみると、やたら若い。中学生、あるいは小学生くらいの子どもまで選手として参加しています。  僕がこれまでに見てきたマイナースポーツ現場で、常に支配者として君臨していた「日本体育大学」「自衛隊体育学校」の両巨頭の姿も見えず、大学生年代の「オトナ」の姿すらほとんどありません。  10代前半で頭角を表し、10代後半では世界に飛び出す……そんな年代構成をイメージするとよいでしょうか。とにかく誰も彼もが若く、誰も彼もが東京五輪のニュースターに見えてきます。

そして、やたらとムラサキスポーツ所属の選手が多い! 出場26人中16人がムラサキスポーツ! スケボー=ムラサキスポーツや!

 東京五輪のニュースター候補がしのぎを削る様子に、穴場発見の手ごたえを感じていたフモフモ編集長だったが、競技を観戦するうちに大きな疑問を覚えることに……(次回に続く)。 nextpage
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※フモフモ編集長の「今から始める2020年東京五輪“観戦穴場競技”探訪」第1回~の全バックナンバーはこちら

自由すぎるオリンピック観戦術

スポーツイベントがあるごとに、世間をアッと言わせるコラムを書き続ける、スポーツ観戦ブログ『フモフモコラム』の中のひとによるオリンピック観戦本

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