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自動運転車とは何なのか? 技術だけでは実現しない自動運転社会への高い壁

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 では、なぜ日産がこの時期に自動運転を猛プッシュしだしたのか?  その答えは、近い将来実現するだろう自動運転の世界で、日産がリーダーとなりたいから。  現在、日本では政府のバックアップのもと自動運転化への取り組みが行われていて、内閣府では「自動走行システム」と称して、2年間で50億円以上の税金をもとに、産官学連携の研究開発が進められている。  世界的に見ても、自動運転化はこの先の自動車業界をけん引する産業だ。先だって開催された「G7長野県・軽井沢交通大臣会合」でも、「自動運転技術を安全、そして効率的に実用化していく」とする共同宣言が出されたばかり。ざっくり言って自動運転化には、向こう20~30年の長期間に渡って数百兆円規模のマーケットが存在する。  日産には、自動運転化という世界的な新ビジネスの中核に切り込みたいという想いがあったのだ。  とはいえ、新型セレナの自動運転の表現は、明らかに時期尚早で誇大。新型セレナができるのは、自分が走る車線内で①と②の制御ができるだけ。たとえばメルセデス・ベンツの新型Eクラスや、テスラのモデルSのように、ウインカーを出せば自動的に車線変更する先進機能はない。 「現時点の自動運転技術は限定的です。しかし日産では、’18年に複数車線での自動運転技術を、そして’20年には交差点などの一般道でドライバーが運転に介入しない自動運転技術を実現します」とは、自動運転技術を担当する日産の技術者。新型セレナの自動運転は、その第一歩にすぎないという。
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実際に乗った新型セレナはどうか
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