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「アベノミクス経済対策は、百害あって一利なし」元経産官僚、エコノミストが語る

アベノミクスが実体経済に与える影響は皆無に等しい

 『デフレの正体』や『里山資本主義』で有名なエコノミストの藻谷浩介氏(日本総研主席研究員)も、全国各地で講演を年間300回以上もこなしつつ、「アベノミクスは百害あって一利なし」であることをデータベースで指摘している。
藻谷浩介氏

藻谷浩介氏

 8月23日に藻谷氏は外国特派員協会でレクチャーと質疑応答をした。まず日本経済の実態を表す各種データを盛り込んだグラフを映し出し、アベノミクスによって株価が二倍近くにまで跳ね上がったことを示した。そして、ほぼ横ばい状態を続ける「GDP」と「家計最終消費支出」の折れ線グラフを重ね合わせ「アベノミクスが実体経済に与える影響は皆無に等しい」と結論づけた。 「異次元緩和と財政出動(公共事業バラマキ)と成長戦略が三本柱のアベノミクスは、お祭りで『ワッショイ』『ワッショイ』と騒いでいるようなもので、何もインパクトを与えない。『アブカダブラ』(古くは疫病治療の呪文、現在は世界の手品師の掛け声)と唱えているのにも似ています」(藻谷氏)  安倍首相が「アベノミクスを最大限にふかす」と意気込んで、28兆円規模の経済対策を組んでも、ヤブ医者が処方したまったく効かない薬を飲まされ続けているようなもの。副作用ばかりが目立つようになってきているのだ。 【古賀茂明氏】 元改革派経産官僚の古賀茂明氏。報道ステーションのコメンテイターとして「I am not ABE」発言をするなど(後に降板)、安倍政権を厳しく批判 【藻谷浩介氏】デフレの正体』『里山資本主義』などで有名な藻谷浩介氏は現在、日本総合研究所主席研究員。「安倍首相が最も嫌う」と言われるエコノミスト 取材・文・撮影/横田一(ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた最新刊『黙って寝てはいられない』<小泉純一郎/談、吉原毅/編>に編集協力) ― 安倍政権[28兆円経済対策]ワーストムダ事業 ―
ジャーナリスト。『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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