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“二代目”レーザー・ラモン&ディーゼル出現――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第233回(1996年編)

WWEオフィシャル・パブリシティー・フォト

ナッシュ&ホールのWCW移籍後、WWEはディーゼルとレーザー・ラモンの“二代目”をプロデュース。しかし、ファンの反応は冷ややかだった(写真はレーザー・ラモンのWWEオフィシャル・パブリシティー・フォトより)

 レーザー・ラモンがおなじみのテーマ曲にのって入場ランプを歩いてくると、ひとりの少年ファンが場外フェンスから身を乗り出して「お前はニセモノだ!」と叫んだ。  それは禁断の“著作権キャンペーン”だった。1996年9月、WWEは月曜夜のプライムタイム番組“マンデーナイト・ロウ”にレーザー・ラモンとディーゼルの“二代目”を正式にデビューさせた。  ラモン、ディーゼルの衣装を身につけてリングに登場したのは、日本ではFMWと新日本プロレスで活躍したビック・タイトン(リック・ボーグナー)と数カ月まえまで“悪い歯医者さん”アイザック・ヤンカムを演じていたグレン・ジェイコブス(のちのケイン)のふたりだった。  WWEがわざわざ“本物”と称するだけあり、“バッド・ガイ”レーザー・ラモンと“ビッグ・ダディ・クール”ディーゼルの“二代目”は入場テーマ曲とリングコスチューム、髪型から歩き方、得意技のレパートリーからキメのポーズに至るまで、なにからなにまでオリジナルとそっくりにプロデュースされていた。
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WWEは、あえてオリジナルとは別人の二代目をデビューさせた
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