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上杉謙信の死は「トイレ」が原因だった!? 高血圧で冬場のトイレは危険【歴女内科医・まり先生の歴史診察室】

― まり先生の歴史診察室 ― 忍者とメガネをこよなく愛する歴女内科医・馬渕まりが、偉人たちを歴史的状況から診察し医学に基づいてまじめに論じる! ●今回のテーマは「上杉謙信と高血圧」 上杉謙信 越後の龍などの異名を持ち、戦国時代の最強武士としても名高い「上杉謙信」。  戦での活躍は輝かしいものばかりで有名ですが、彼の死に場所については、意外と知らない方も多いのではないでしょうか?  ライバルの信玄みたいに遠征中に倒れてそのまま亡くなって……ではありません。  なんと、謙信の死を誘発した場所はトイレでした。

お酒LOVEな上に、塩辛い肴が大好物!

 謙信の食生活に関する記録を見てみると、必ず出てくるのが『酒好き』という記述です。そしてその肴は『干物、梅干し、塩や味噌』。  ここまで書いただけで、もう【高血圧】という病名がちらつきますね。当時は健康マニアと称される徳川家康でも塩分過多な食生活をしていて、死因は「鯛の天ぷらではなく胃がん」だったとも言われているようです。  ともかく高血圧が続くと動脈硬化がおこり血管が破れやすくなります。  天正6年(1578年)のまだ春浅い4月15日、謙信は遠征の準備中に春日山城内の厠(かわや)で倒れ、そのまま昏睡状態となりました。その後、わずかに意識を取り戻して唇を動かすも、結局、19日に死亡。享年49才で、その経過から脳出血が死因と考えられております。  にしても、死を誘発したのがトイレだったとは、現代人の我々から見れば実にバカバカしい最期だと思われるでしょうか?  いえいえ、まだ寒い時期のトイレは、実は危険なスポットなのです!
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夏場に少なく、冬多い脳出血
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戦国診察室 お館様も忍びの衆も歴女医が診てあげる♪

現代医学の観点から、戦国時代の武将の生活習慣や医療環境などを見つめなおしたショートエッセイ集

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