仕事

「社畜」になれないとダメな管理職に!

「プライベートより仕事優先」「自分の意に反しても会社の命令には絶対服従」――そんな話を聞けば、誰もが心の中で「社畜か。気の毒に」と呟くだろう。だが、彼らは本当に「気の毒」なのだろうか。大して会社に尽くそうとせず、かといって独立する気概もなく、中途半端に会社に居続けるあなたより、彼らのほうがずっと成功しており、幸せなのではないか? ◆OVER35に告ぐ!!「社畜アレルギー」を今すぐ克服せよ!  長時間労働。それに見合わぬ薄給。上司からの理不尽な命令――そんな会社で働くサラリーマンは、「ウチの会社はブラック」などと愚痴をこぼしがちで、仕事で成果が出ないのも「会社が悪いから」などと環境のせいにする。 「その性根があなたを不幸にするんです!」と断じるのは、著書『社畜のススメ』で、従来のサラリーマン論に一石を投じた藤本篤志氏。
社畜アレルギーテスト

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「一日数時間の労働でも成果を出し、上司の命令に逆らってでも“正しい”判断を下して会社に利益をもたらす――そんなことができるのはごく一握りの天才だけ。世の大半を占める“フツーのサラリーマン”にできるのは、凡人であることを自覚して謙虚になり、組織の一員として真剣に仕事に取り組むことだけです。その行為を『社畜』と呼んでバカにするヤツには、そうさせておけばいい。それにしても、世の中には『社畜』という言葉の響きに惑わされている人が、あまりに多すぎます」  あなた自身がいかに「社畜アレルギー」に侵されているか、まずはテスト(https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=144560)で診断してみよう。チェックの数が多いほど重症だ。 「もっとも、一つでもチェックがつかない項目があるのなら、根っからの『アンチ社畜』ではない。ちょっと斜に構えて『会社に人生を賭けるなんてカッコ悪い』と思っているだけでしょう。あるいは『社畜にはならないぞ!』と主張するのをサボリの口実にしているか。ですが、どちらにせよ、今のままでは未来はありません」 ◆「社畜」をサボるとダメな中間管理職に!  能楽の大成者・世阿弥が説いた「守破離」の成長のプロセスを引いて、藤本氏は「サラリーマンのライフプラン」をこう説明する。 「『守』は師に決められた通りの動き、型を忠実に守る段階で、サラリーマンにとっては若手時代。そして『守』で身につけた基本に自分なりの応用を加える『破』は、中間管理職にあたります。その先の『離』は、これまでの型にとらわれず、自由な境地に至る段階で、経営側の立場や独立ということになるでしょう」  新卒入社から定年までが約40年として、それぞれの段階に要する年数は12~13年。30代半ばのサラリーマンであれば、そろそろ「破」の段階に入る頃合いだ。 「ところが、『社畜』を敬遠してきた30代というのは、『守』をちゃんと卒業せずに、形だけ『破』になってしまった人が多い。こういう人が、典型的なダメ中間管理職になるんですね。自分とは異なる意見で会社の決断が下りたら『オレは賛成しなかったんだよね』と、後でグチグチ言う。しかも、『キミらもそう思うよな。社長の考えは古臭いよな』などと言って、部下や後輩を仲間に引き入れようとする。これでは部下が動くはずもありません。それで成功しなかったら『やっぱりな』なんて、悪いのは自分ということにはまったく気づかないんです」  つまり、部下や後輩を歯車として動かすには、自分も歯車である必要があるということだ。
藤本篤志氏

藤本篤志氏

「私は、サラリーマンには『クレバーな社畜』を目指すように提言しています。ダメな社畜は『オレは会社に利用されている』という被害妄想で腐っていく人。一方、クレバーな社畜というのは『社畜こそが成功への最短距離だ』と考えて、会社のために尽くせる人です。結局は気持ちの問題なんですよ。ですから、今まで『社畜』をサボっていたとしても、これまでの10年余りが全部ムダだというわけではない。30代半ばの人なら、相応の知識や経験の蓄積はあるはずですし、頭を『クレバーな社畜』に切り替えれば、今からでも十分挽回できますよ!」 【藤本篤志氏】 USEN取締役、スタッフサービス・ホールディングス取締役を歴任した後、’05年、グランド・デザインズを設立。著書『社畜のススメ』(新潮新書)が話題に ― 30代のための社畜幸福論【2】 ―
社畜のススメ

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