30代で独身ですが何か?を語るはずが、目的は散漫

インターネットという手段を駆使すればいくらでも人と出会える時代。誰しも自分が気になったオフ会を見つけたことがあるはず。しかし、いざ参加するには勇気が要る。今回、SPA!取材班が、体を張って”珍しいオフ会”をチョイスして参戦した。ここで繰り広げる世界が平気ならば、諸兄もオフ会ライフを楽しめるはず!! 【出会い系!?編】 30代で独身ですが何か?を語るはずが、目的は散漫 「オーバー30で独身ですが何か?」。これは、30代以上の独身男女がネット上で悩みや愚痴を忌憚なく語り明かすコミュニティだ。最近三十路を迎えた記者(♀)も先立つものがなく悶々とした日々を送っていたので、それを発散すべく参加表明。  さすがは年齢層が30代以上なだけあり、会場は銀座のこギレイなダイニングバーで、店のメインフロアを貸し切っている。人数は90人程度。20分遅れて入った記者は、入口にいる幹事の女性に空席のある6人卓を勧められた。席に向かう途中、テーブルに着かず壁の花になっている女性3人組から、「今日はナイね」という乾いた声が漏れ聞こえてきた。  会場の参加者は、入口で渡されるハンドルネームのプレートをつける。それを見て参加者は「かたつむりさん」「シンデレラさん」などと呼び合う。実に奇妙だ。本名などの個人情報を尋ねるといった行為は暗黙の了解でタブーらしく、身分を証明する名刺交換は当然のようにない。話は「なぜ”かたつむり”っていう名前なの?」から入り、オフ会の参加歴、趣味、PCの不具合など他愛もない内容ばかり。うまく気を許せばアドレスを交換するといった具合で、「30代独身」について語る人間はほとんどいないようだ。  全体的に見て、バカ騒ぎをするグループは皆無であったが、ビールを片手に、目をギラつかせながら会場を練り歩く最近オシャレに目覚めたばかりのようなぎこちない男性、きょろきょろと物色している女性が多数散見された。話が盛り上がらないのか、各人下を向いている暗いテーブルも。っていうか、いまさらながらこれってただのお見合いパーティーでは?と気づいた。  単なるお食事会にとどまった会は、お開きの時間となり、ぞろぞろと店を出る。うまくカップルが成立した者もいれば、収穫なしでそそくさと帰る者まで様々。文句を言えるほどの若さや強引さもないため、そこらへんはいさぎいいようだ。  さて、記者はどうしたかというと、「mixiはなんのコミュに入ってるの? 検索していい?」と、ある男性に声を掛けられ、またある男性には「イベント参加者一覧に名前が載ってる? マイミクしよう」と聞かれるにとどまった。結局、連絡先も本名も聞かれぬまま解散。リアルでの出会いが目的なのかイマイチ判別がつかない!? ― [世にも珍しいオフ会]潜入ルポ【3】 ―
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