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中国人転売グループに後ろめたさは全くなし「我々が責められる問題ではない」

 3月に立て続けに起きた事件や騒動のおかげで中国人転売ヤーが悪い意味で再び脚光を浴びている。しかし、当事者が真相を話すケースはほとんどなかった。SPA!は彼らの直撃に成功した! 中国人転売ヤー

中国へ輸出せず訪日客に直接転売する

 今回、裏社会に詳しい東京・池袋にあるラウンジの中国人ママの紹介で、ある中国人転売グループの幹部に話を聞くことができた。浙江省出身という劉氏(仮名)は、40代後半だというのにTシャツ短パン姿で、斜めがけしたグッチのショルダーバッグという、いかにもな中国人風ファッションで現れた。 「今は人気アパレルブランドの限定品を狙うのが一番、利幅がいい。昨年、発売されたノースフェイスの直営店限定のパーカは、定価約4万円ほどだったけど、中国では10万円で販売できた。一着につき、並び屋に5000円渡し、送料を考えても5万円以上の利益が出たね。1か月で20点は転売したかな。ちなみにシュプリームの暴行事件で連中が狙っていたナイキとコラボの限定品スニーカーは定価2万円ほどだけど、中国では10万円以上で売られていたよ」  しかし、それほどの高額商品を彼らはどのような販路でさばいているのだろうか。 「ウチは微信や微博(中国版ツイッター)。アパレル、化粧品、薬品とジャンルごとにアカウントを作り、それぞれ数百人のフォロワーを集めている。限定商品や新製品の情報が公表されると、フォロワーに向けて購入希望者を募る。高額商品の場合、WeChat Pay(微信の送金機能)で手付金もしくは全額を支払ってもらうこともある。その後、予約に応じた量を確保するといった感じ」(劉氏)  会社員の傍ら、サイドビジネスとして友人らと4人で始めたという彼のグループは、こうした転売行為で昨年6000万円以上の収益を上げ、山分けしたという。  まさに右から左のボロい商売だが、劉氏には危惧もある。転売ブームを受け、中国の税関は日本からの荷物のチェックに際し、関税の課税を厳格化しているのだ。関税が課されると、2割は高くなるので中国からの購入者が減ってしまうことになる。しかし、一方で新しい動きが見られると言う。
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中国人転売グループに後ろめたさは全くない
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