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絶対に再就職できない中高年って、どんな人?

 年功序列が崩壊したといわれるが、いまだに年齢階層別平均賃金では50代がピーク。しかし、リストラ、転職失敗、介護など、一度道を踏み外せば、いとも簡単に年収300万円以下へと転落する。バブル期に入社し、「恵まれていたクセに」と同情もされない悲しい世代の横顔は、明日の我が身だ。  しかし、転落してしまった後はもう日の目をみることはできないのだろうか。そこで、各業界の指揮者たちに50代を復活させる「3つのカギ」を聞いた。 中高年

中高年でも復活できる究極の就活テクニック

― 転職コンサルタントの佐々木一美氏 ―  私に相談にくる中高年で、一番始末におえないのが「やりたいことがない人」です。ある50代の地銀の元部長に「何をやりたいのか?」と聞いたら、「部長をやりたい」と答えた笑い話もあるほど。  断言しますが、こういう人は30代・40代であっても絶対に再就職できません。転職・再就職で大切なのは「妄想力」です。これまでの仕事に紐づけて、とにかく「やりたいこと」を探す。そして、その業界の求人を探すのではなく、自分で会社リストを作り片っ端から思いの丈を込めた履歴書などを送る。これを「リスト応募」と呼びます。  例えば、51歳で印刷会社をリストラされた方は旅行が趣味で、「観光のパンフレットなら作れるぞ」と宿泊・観光業者にリスト応募をかけた。もちろん求人など出ていないところです。すると老舗旅館の運営スタッフとして、年収400万円を確保することに成功しました。  このカラクリを説明すると、実は中高年の経験値が欲しい企業はたくさんあるんです。しかし、ポストがわずかなため、わざわざ広告費を払って求人をかけない。つまり、「ぜひとも役に立ちたい」という熱意をもって自分から売り込みをかければ、どこかでうまくハマる可能性が高い。これこそが、中高年の転職・再就職の極意です。 <佐々木一美氏の金言> 1.これまでの仕事と紐づく、「やりたいこと」を探す 2.会社リストを作り、片っ端から思いを込めた履歴書などを送る 3.求人を掛けていなくてもとにかく応募する 【佐々木一美(かずよし)】 大手建設会社、教育事業会社などを経て、’01年に「ベルコリンズ研究所」を設立。著書に『成功する40・50代の転職術』(日本実業出版) ― 転落する50代の共通点 ―
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