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外国人に日本の土地がどんどん買われている…対抗策はあるのか?

 日本では、農地、水源地を含む森林、ゴルフ場、リゾートなどの広大な土地が急速に外国資本に買収されている。近隣諸国の積極的な進出に、我々はなす術はないのか? 最新事情を探る! 外国人に買われるヤバい土地

外国人の土地所有に対抗策はあるのか?

 諸外国では、外国人による土地所有に対して、何らかの対策を講じている。中国、タイ、インドネシア、フィリピンなどでは、外国人は土地を買うことがそもそも禁止されている。  しかし、これらの国と同じ対策を日本が取るべきではないし、困難だと全国的な現地調査を行っている平野秀樹氏はいう。 「’95年にまで遡りますが、WTO(世界貿易機関)のGATS(サービスの貿易に関する一般協定)において、世界160か国以上の国と地域に対し、日本政府は『外国人の土地売買について制限を設けない』と約束しているのです。これを是正するには見返り補償など、一か国ずつと交渉しなければならず、容易なことではありません」  そもそも外国人による土地買収や土地所有に縛りをかけるような法律は排外主義のニオイがどうしても否めない。仮に新設するにしても、政治家がこのハードルを乗り越えるのはリスクを伴う。 「正直なところ、もうすでに手遅れかもしれません。そもそも日本の憲法29条は外国人に対しても財産権を保障しているという解釈ができますから、この面でも『外国人土地法』を作るのは難しいと思います」  そこで日本のモデルとなるのが英国やドイツだという。これらの国も日本と同様、外国人の土地購入に規制を設けておらず、自由に買うことができる。  ただ日本と違うのは、登記が義務づけられており、所有者が誰なのか、厳密に管理している点だ。 「まず日本は、土地所有者が誰なのかわからない状態を解消し、登記の厳正化や義務化を行うこと。これが先決でしょう」  いたずらに外国人を排斥するのではなく、自由な商行動を許し、その結果を適正に管理する。これぞ文明国の立ち回りだろう。 ― 外国人に買われるヤバい土地 ―
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