『いだてん』『まんぷく』…視聴者の“伏線ウラ読み”に制作者側も困惑!?
中村勘九郎と阿部サダヲのダブル主演と宮藤官九郎の脚本で、放送開始前から大きな話題を集めたNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』。
宮藤官九郎の脚本と言えば、緻密に張られた伏線や練られた構成、マニアックな小ネタなど、一度ハマってしまえば抜けられない魅力をもつことで有名です。そのため、ディープで熱心なファンが多い印象があります。
『いだてん』もそんなファンたちの間では、視聴率の低さは何のその、初回から今に至るまでSNS上で様々な感想や考察が寄せられるなど、「安定のクドカン脚本!」「最初から最後までうますぎる」などと、好評な意見が多くみられます。
第1話のラストで嘉納治五郎(役所広司)が先頭でゴールした金栗四三(中村勘九郎)を抱きとめるシーンでは、第2話で四三が幼少期に治五郎に抱っこしてもらえなかったというエピソードが伏線となり、第5話でネタバラシとなる構成は誰もがうなるものでした。
あまりにも裏読みや伏線読みなどの考察がすぎると、そのことがきっかけで制作者サイドが困惑することもしばしあると言います。
記憶に新しいところでいえば2017年放送のドラマ『カルテット』(TBS系)であった“時間軸がズレてる騒動”。
ドラマで映し出されていたスマホの画面、ポスターに書いてあった公演日などの時間や日付が前後していたことで、SNSでは「何か裏があるのでは?」「きっとこの時間軸のずれが絡んであっとおどろくラストにつながるはず」などと考察が繰り広げられていました。
巻き戻しされる演出もあったり、登場人物の名前も巻真紀(まき・まき、松たか子)であったりと、その考察を裏付けるものも多く、それらのことをつぶやいたツイートは一気に拡散していきました。
しかし、このことが話題になってしばらくして、公式は待ったをかけたのです。
《「カルテット時間軸ズレてる問題」というのをよく目にするようになり、ハラハラしながら見守っていたのですが、あまりにも広がっていくのを黙って見ていられず、どうにか食い止めたく思いました。》
《ドラマは基本的に第1話から時間順に進んでおります。つまらないミスで、楽しんで観てくださっている皆様に誤解を与えてしまい、心よりお詫び申し上げます。》
(「カルテット」公式Twitterより)
公式が表明したからよかったものの、このことが伏せられ最終回が終わったら、どんな印象・評価になったのでしょうか。
しかし、ふたを開けてみれば第6話にして視聴率9.9%と、大河史上最速の一桁転落という不名誉な記録を打ち立ててしまい、視聴者の心を掴み切れていない印象があります。第7話は9.5%、第8話は9.3%と下げ止まらず、テコ入れ策も噂されるなど迷走状態となっています。
「いだてん」の見事な構成に、ファンが伏線読み合戦
しかし、その仕掛けは早い段階でSNSユーザーによって気づかれ、話題になっていたのをご存知でしょうか? そのため、第5話の感動的なシーンでは本来得られるはずだったカタルシスをほとんど感じられず、単なる答え合わせに。感動よりも「さすがクドカン!」などと技術を褒める声が多いように感じました。「君こそ世界に通用する“いだてん”だ!」#治五郎 に抱っこしてもらう #四三 の夢がかなった瞬間でした。
— 大河ドラマ「いだてん」 (@nhk_td_idaten) 2019年2月9日
デッドヒートが繰り広げられた日本初のオリンピック予選会!
実況は #美濃部孝蔵 でお送りします
#いだてん 第5回「#雨ニモマケズ」再放送
このあと[総合]後1:05 pic.twitter.com/Fn3Ll8uE7A
『カルテット』でも…制作者が困惑する裏読み・伏線読み
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