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年収100万円台の衝撃。トランクルーム1畳半に住む40代に聞いた

同じ倉庫に住む人に盗まれて…

 連日の猛暑で、室温は35℃に上昇。エアコンのない部屋で、命を削る生活を送る。 「凍っているお茶を買ってきて枕元に置いています。冷却ジェルシートも欠かせませんね。小型の手持ち扇風機も、音で住んでいるのがバレそうなので使えません」  そんな過剰に耳を澄ます生活で落合さんの聴覚は冴えてしまう。 「ほかにも倉庫に住んでいる人がいる。物音が聞こえることがあるんです。今じゃ足音だけで誰かわかりますね(苦笑)」

絶えないトラブル

 また倉庫内の「住人」同士のトラブルも絶えない。 「廊下の電源を借りてDVDプレーヤーを充電していたら、一瞬で盗まれた。以前、部屋が荒らされた形跡もありました。だからといって、隠れ住んでいる僕が管理会社や警察に訴えるわけにはいかない。また、つい先日は部屋のドアをこじ開けようとした倉庫荒らしに遭遇し、必死で内側から押さえ続けました。寝るときは扉にマグネットを2つつけ、割り箸を渡して“施錠”しているほどです」
年収100万円の衝撃

壁には100均で買ったフックを取り付けて収納スペースに。窓がないため時間感覚は希薄に。時計とカレンダーは必須だとか

 こんな極限状態の貸倉庫生活がいつまで続くのか。 「犯罪者でもないのに、こんな場所に住むのはもう限界です。国に頼ることも考えていますが、でも助けてくれるのか……」  倉庫での自問自答は続く。  過去に何があったにせよ、人としてこんな生活を強いられる筋合いはない。役所に行って生活保護の相談をするか(渋られる可能性もあるが)、一人では難しければ支援するNPOなどに協力してもらうか…。ともかく、誰かに相談してみてほしいのだ。 【続報】⇒トランクルームに住む40代のその後。3か月間滞納、ホームレス状態に… <取材・文/週刊SPA!編集部> ※週刊SPA!9月3日発売号「年収100万円の衝撃」特集より
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年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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