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イヤでもお金が貯まる「仕組み」実例集【その3】

年収300万円で自動的に100万円貯めるには? 人気FPにがっつり学ぶ「確実に貯める仕組み」 POINT(1) 貯蓄分は別口座へと機械的に振り分ける仕組みを作れ  前ページのいちごさん夫婦をはじめ、世の貯蓄家たちが揃って実践しているのが「複数の銀行口座を使い分ける」こと。口座が一つきりだと、うっかり散財した揚げ句に光熱費分を使い込んでしまい、補填のために貯金を切り崩さざるを得なくなった……などの失敗が起こり得るからだ。  。メインバンクはハブとして活用。そこから、(1)長期的に貯めるための口座(老後の資金など、10年単位で手をつけないつもりのお金)、(2)近々使う予定のお金(賃貸住宅の更新料など)を一時的に積み立てるための口座、(3)家賃や光熱費などの固定費決済用口座、この3つに入れる予算を先に決めて、それぞれ振り分けていく。そのうえで、余った現金を生活費に充てるのだ。 「生活費を使って余った分を貯蓄に回すのではなく、先に貯蓄分を取り分けてから残りのお金で生活するという『仕組み』を作ることで、確実にお金を貯めていくことが可能です」と話すのは人気FPの藤川太氏。  この「仕組み」を円滑に運営していくためにはコツがある。キーワードは「自動引き落とし」だ。 「特に(1)の長期貯蓄用口座については、強い意思がないと、毎月自分の手で口座振替を行うことが億劫になります。『今月は使っちゃおうかな』という心の誘惑にも負けかねない。王道ですが、財形貯蓄や社内預金を導入している企業に勤めているのであれば、これらを積極的に利用すべき。確実に給料から引かれるし、手数料もかかりません。金利は低いですが、より長期的な投資に向けての元本を作るという意味では手堅い」  勤め先で財形に入れない場合は、積立定期預金などが選択肢に。 「新生銀行や住信SBIなど、金利が有利なネット銀行の商品に注目したいのですが、メインバンクから振り込む際に手数料がかかってしまうと、高金利のメリットが薄れてしまう。給料の振込先を、これらのネットバンクに設定できればベスト。都銀の場合、メインバンクに向いているのはみずほ銀行。他行への振込が無料になる条件が、ほかと比べて甘いんです(口座に50万円以上の残高があれば、月3回まで無料)」  もっとも、いかに完璧な仕組みを構築しても、貯められない人はいる。 「貯金する目的がハッキリしない人は、たいてい途中で挫折します。『老後が不安だから』などの漠然とした目的では長続きしないんですよ。不安定な職業だから、いざというときのセーフティネットとして今の生活費の3か月分を貯める……そんな明確な目的があってこそ、お金は人生をサポートするツールになり得る」  漠然とした不安に怯えていてもしょうがない。まずは近々の目標を立てることからだ! ●藤川 太氏 生活デザイン代表。「家計見直し」のプロとしてメディアで活躍中の人気FP。 近著に『小遣いは削るな!』(サンマーク出版)


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