仕事

自宅でテレワークできない40代の悩み。コンビニや駅構内をさまよい仕事を行う

「新たなワークスタイル」として広まったテレワーク。Zoom会議や出社日数調整が行われ、我々の職場環境は確かに激変した。家での仕事に快適さを覚える人がいる一方で、作業する場所を探し求めて放浪する人も存在するのが事実だ。今回はコンビニのイートインスペースから駅構内の休憩スペースまで、仕事場を求めて歩き回っているという松井翔太さん(仮名・49歳)に話を聞いた。

作業スペースをさまよう「放浪テレワーカー」

テレワーク地獄

当初はリビングで作業していたが、在宅が増えるたび妻との間に気まずい雰囲気が。「今は外と自宅を行き来しています」(松井さん)

 自宅でもなかなか作業スペースの確保ができないテレワーカーは多い。医療機器メーカーの営業として働く、松井翔太さん(仮名・49歳)も子供の学習机を使っていたが、緊急事態宣言時は全員が在宅状態。“空き”が出ず、ついには外に追い出された。 「最初はリビングや廊下にパソコンを持ち込んで、作業していました。でも今まで家にいなかった自分がずっと家にいると、妻があまりいい顔をしなくて……。気まずい雰囲気に耐えられず、外で居場所を見つけることにしたんです」  まずは通っていたジムで、体を鍛え、ついでに作業を開始した。 「自粛が解除されてから、週1~2でジムのコミュニティスペースにパソコンや資料を持ち込んでいました。これが意外と集中できる。今は結構どこでもフリーWi-Fiが入るので、重要な情報を扱うとき以外は気軽に作業できます」

最終手段は「浮気相手の彼女の家」

テレワーク地獄

某地下鉄の駅構内にある、ちょっとした休憩スペース。気兼ねなく長時間作業ができるので、争奪戦になることも

 しかし、作業スペースを探す放浪の旅はまったく終わらない。 「ほかにはコンビニを回ってイートインスペースを使わせてもらったり、意外と穴場なのが地下鉄駅構内にある“休憩スペース”です。何も買わなくても利用できるし、コンセントがついている席もある。争奪戦になるときもありますが、駅のWi-Fiも入るので、タイミングがよければ快適に作業できます。  それでも場所が見つからないときは、最終手段として浮気相手の彼女の家を使わせてもらいます。彼女が仕事に出ている間なら集中できるし、Wi-Fiもエアコンも完備。理想は自宅で作業場所を確保したいですが、コロナはこれ以上長期化しないはず。信じて耐えています」  果たして彼の非常事態はこの冬で収束するのか。それとも……。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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