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今度は「ウレタンマスク警察」。間近で怒鳴り声をあげてくる恐怖

 新型コロナウイルスの感染拡大と共に、マスク警察帰省警察をはじめ、SNSやメディアで「●●警察」と呼ばれる人々が登場した。いま再び「緊急事態宣言」が大都市圏を中心に発令されると、やはり「他人の行為が許せない」という人々の存在が増加の兆候を見せ始めている。

ニュースに影響された「ウレタンマスク警察」の恐怖

ウレタンマスク

ウレタンマスク(写真はイメージです。以下同)

「電車でつり革に掴まって立っていたところ、目の前に座っている初老の男性に突然『おい』と声を掛けられて……」  東京都内に勤める事務員の太田佳奈さん(仮名・30代)は、その日もきちんとマスクを着用し、出勤するために電車に乗っていた。イヤホンで音楽を聴いていたため、男性が何を言っているのか理解できなかったが、「おい」は口の動きでわかったという。 「変な人だと思い、無視しようと考えていましたが……次の瞬間、大きな声でお前のマスクは“ウレタン”だろう、ニュースを見ていないのか、と言われて。咄嗟の出来事で謝ってしまいましたが、頭が真っ白になり、次の駅で急いで下車しました」(太田さん)

まさか自分がターゲットになるとは…

 オシャレなデザインが多く、繰り返し洗って使えることから人気のウレタンマスクだが、太田さんがその後ネットで調べたところ、一部報道で、不織布マスクと比較して飛沫量を抑えられないと言われていることを知った。さまざまな施設で「不織布マスクの着用」が呼び掛けられているそうだが、太田さんはそんなこと全く知らなかった。 「まさに、“ウレタンマスク警察”ですよ。それより気になったのは、男性は不織布マスクをしているようでしたが、鼻が出ているうえに至近距離で話しているので……。そっちの方が危険じゃないかと思いました」(同)  マスクをしていないことを咎めるだけでなく、素材や種類についても他人に文句を言わなければ気が済まない人たちが現れたというわけだ。彼らの目は、マスクだけに向くものではない。
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パン屋の行列を見て「ソーシャルディスタンスは2メートル!」
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