仕事

年収450万円の40代が海外セミリタイア生活。資産5000万円で“FIRE”決行

今、労働に縛られずに自由な生活を夢見る人が増えている。欧米を中心に世界的流行を見せる「FIRE」理論は「節約し、カネを貯め、そのカネを投資に回し、カネにカネを稼いでもらい早期リタイアする」というもの。果たして我々日本人にこれが可能なのだろうか? ’19年にサラリーマン生活に別れを告げ、資産5000万円を携えて家族4人で南の国へ完全移住した男性に話を聞いた。

年収450万円でも海外でセミリタイア生活。日本版FIREを実現した男のリアル

FIRE 北にはセブの島影を望み、正面には透明度抜群のサンゴの海がどこまでも広がる。そんなフィリピン屈指のリゾートに居を構え、優雅にトロピカルジュースを傾けているのは、アキラ氏(46歳)だ。優雅なセミリタイア生活を満喫中なのである。  とはいえ現役時代の彼は飛び抜けて高給取りだったわけではない。 「部品を扱う中小の製造業勤めで、年収は450万円程度。20代後半から会社員生活が合わないと感じるようになり、資産をつくって早期退職する、今話題の『FIRE』の準備に入ったのは32歳のとき。アメリカ駐在中だったので米国株のインデックス投資を始めました」

フィリピンを選んだ理由は?

 その1年半後にリーマンショックの大暴落を目の当たりにして心が折れかけたが、目をつぶって毎月10万円ずつ、夏冬のボーナス時には20万円を上乗せして、コツコツ買い続けたという。 「これがすごくツイていました。一時はダウ平均が7000ドル台まで落ち込み、暴落前の水準に戻るまで4年かかってますからね。安い時期に買い続けたことで、その後の株価上昇局面で大きく資産を増やせました。ただ、当初は1億円に到達したら退職しようと考えていたんですが、生活費を切り詰めれば、5000万円でも生きていけると気づき、FIREを決断したというわけです」  もともとアキラ氏は、フィリピンとは縁もゆかりもない。この地を選んだのは、生活費の安さが最大のポイントだという。 「資産5000万円が毎年生み出す運用益約200万円をベースにして、豊かな生活ができる場所はどこだろうかと考えたら、まず、日本は除外。東南アジアの各国が候補になりますが、子供のことを考えた結果、公教育を英語で実施しているフィリピンに決めました」
次のページ
FIREとはなにか?
1
2
3
週刊SPA!4/13号(4/6発売)

表紙の人/ モーニング娘。’21

電子雑誌版も発売中!
詳細・購入はこちらから
※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める!
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート
ハッシュタグ