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コンビニ店員は下僕じゃない。突然キレる年配客に、店員の対応は

 サービス業界で働いている人たちにとって、傲慢な客ほど嫌なものはないだろう。コンビニで長く働いてきた筆者。辞めていた時期もあるが、現在はライター業の傍ら、知り合いの店長に「人手不足」を理由に頼まれ、空いた時間だけ手伝う生活をしている。
コンビニ

※写真はイメージです。以下同(Photo by photo AC)

 近年、“突然キレる高齢者”が世間で取り沙汰される機会も増えたが、そんな客はコンビニにもたびたび姿をあらわす。先日訪れた客の態度に、筆者は今でも気持ちの整理がつかない。

客がいきなりキレる理由

 筆者が働く店でも女性のスタッフしかいない昼の時間帯に、理不尽なクレームや暴言を吐く年配客がいる。男性よりも女性のスタッフのほうが絡まれやすいようだ。  いきなり怒鳴られた側の気持ちを考えてほしい。その声に驚き、恐怖を感じる。気の弱い人はトラウマになってしまうに違いない。なかには侮辱と感じて腹が立ち、言い返すスタッフもいるだろう。しかし、女性のスタッフの場合は、暴言を吐いても言い返してこないと思われているのだろうか。  そもそも、なぜ客がキレるのかといえば、たいていは「自分の伝えたいことが相手に伝わらない」からだ。  スタッフと客はタバコの銘柄や番号、支払い方法、レジ袋の有無などのコミュニケーションが必要なわけだが、ただでさえ3割ぐらいの人が声がちいさくて何を言っているのかわからない。そのうえ、最近はマスクで口元が見えず、飛沫防止シートで声がこもって余計に理解できない。

店内に響き渡る怒声

 忙しい時間帯だった。レジはふたつあり、筆者と店長がやっていた。店長はタバコの番号が聞き取れなかったのだろう。 「すいません、もう一度言ってください」  よくあることだ。しかし、年配客が叫ぶような声で「30番!」。  筆者はその声量にびっくりしたが、それ以上に驚いたのは店長が「30番ですね! わかりました!」と店内に響き渡るほどの大声で言い返したことだ。  忙しかったのでその様子を見ている余裕はなかったが、客が引いてから店長にたずねる。 「マジで頭にきたよ、いきなり怒鳴るような大声だすことないだろ。だから同じように言い返した。相手は何も言わずに帰っていったよ」
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コンビニ店員を下僕のように扱う年配客
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