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ワクチンを打つ=知性がないと主張する夫。“ワクチン離婚”を考える妻たち

 新型コロナウイルス感染拡大に伴うリモートワークの推進や、生活スタイルの変化、そして予防に対する意識の差などによって昨年から話題になることの多い「コロナ離婚」。
夫婦喧嘩

※写真はイメージです。以下同(Photo by photo AC)

 コロナ禍の日常に慣れつつあるように思われる今もなお、SNSには妻たちによる多くの愚痴が散見される。しかし今年半ばからその内容が少し変化してきたように思う。それは「ワクチン接種」に対する考え方の違いにより「ワクチン離婚」を考える妻たちの叫びが増えてきていることだ。

陰謀論や反ワクチンのYouTubeに影響されて

 6歳と1歳の息子を持つ鈴木美穂さん(仮名・36歳)は「帰る里があればすぐにでも離婚したい」と怒りをあらわにする。コロナ禍以前は、仕事の関係で昼夜逆転生活。「寝る部屋も別ですれ違い生活だからこそうまくいっていたのですが、外出自粛でいっしょに過ごす時間が増えたことで相性の悪さが際立ってしまった」そうだが、さらにワクチン接種に対する考え方の違いが「離婚したい」という思いを加速させた。 「ここ最近、旦那が『反ワクチン』『コロナは人工的に作られている』といったYouTubeを観て影響されちゃったみたいで。この動画を見ろ!と勧めてきたり、ワクチンがいかに危険かといった話ばっかりしてきたりして、うんざりしていました。  特に困っているのが『ワクチン接種は絶対にしない』と言い張っていて。私は子供の生活に支障が出るかもしれないので打ってほしいとお願いしているのですが……」(鈴木さん、以下同)  数日前にようやくワクチンの個別接種の予約が取れた鈴木さん。予約の電話をかけていたところ、横で夫が露骨にため息をつき、嫌な雰囲気になってしまったという。 「旦那は『お前がワクチンを打つのに文句は言わないから、俺が打たないことにも何も言うな』と言っていたにもかかわらず、そんな態度を取られて、イライラして喧嘩になっちゃいました! 挙句の果てには陰謀論がどうとか言い出して心の底から気持ちが悪いです。以前はこんな人じゃなかったはずなんですけど」

コロナ離婚が頭をよぎる

 そんな夫も会社からはワクチンを打つように勧められているという。 「だからいずれは打つよ、とか口では言っていますけど、その頃には新たな陰謀論に惑わされて打たないと思います……」  すでに諦めている様子の鈴木さん。「離婚したい!」とコロナ離婚が頭をよぎったものの、すぐにはできない理由があるという。 「私の両親は他界しており、帰れる実家がないことが大きな理由です。さらに、下の子供がまだ1歳で小さいこと、自分自身の収入がないことから、離婚を踏みとどまっています」
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子供に影響があることは許せない
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