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フリーランスが、賃貸住宅の審査をあっさり落とされてわかったこと

 UberEats(ウーバーイーツ)の配達員は、アルバイト(直接雇用)だと思っている人もいるが、あれはフリーランス(個人事業主、業務委託)である。出前館の配達員は、時給制のアルバイト中心だったが、フリーランスを増やそうとしている。また、一部の大企業では、専門職の社員を、フリーランスとして業務委託契約に切り替える動きが出ている。
ウーバーイーツ

写真はイメージです(以下同)

社員・バイトと同じような仕事のフリーが増えている

 同じような仕事でも、社員・アルバイトとフリーランスは大違い。フリーランスは自営業だから、労働法で守られない。残業代も最低賃金規制もないし、失業手当もないし、仕事を切られるリスクも高い。この、企業にとって都合がいい“フリー化”が世界のトレンドで、問題にもなっている。今年2月、イギリスでは最高裁が、UberEatsのドライバーはフリーではなく「従業員」だという判決を出し、英Uberは待遇を改善した。    フリーランスが昔から多い業界の一つが、メディア業界だ。フリーだと、クレジットカードや住宅ローンの審査が通りにくいのは知られているが、賃貸住宅でさえ大変らしい。フリーライターの吉川ばんびさんは、つい最近、賃貸契約でそれを実感したという(以下、吉川さんの寄稿)。

賃貸住宅の審査、1件はあっさり落ちた 

長く住んでいた大阪から東京へ引っ越すことになった。生活の環境が変わること自体に不安はなかったのだけれど、フリーランス(個人事業主)という、一般的には「社会的信用が皆無」に等しい身分なので、賃貸物件を借りるに当たって審査が通るかどうかが非常に怪しく、「念には念にを」とあれこれと工夫する羽目になってしまった。 結果から言うと、それぞれ別の不動産会社から3件の物件に審査を申し込み、2件通った。1件は落ちた。信じられないくらいあっさり落ちた。最終的に納得のいく物件に引っ越しが決まったのでまあ全然いいんだけど、すごいあっさり落ちたし、なんなら審査を進めているはずの保証会社からは連絡すら来ず、あまりにも連絡がないので不動産会社の担当者が審査の進捗を保証会社に確認したあと、元気に「落ちてました!」と報告をしてくれた。 今後、同じような境遇の人(非正規雇用、フリーランス、アルバイトなど)が引っ越すときに役立つかもしれないので、審査が通ったときの状況と、あっさり落とされた状況を書き記しておくことにする。
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「会社員」しか信用されない日本
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