カーライフ

車のタイヤの空気圧不足で4.8%の燃費悪化に

「8」は輪やタイヤのイメージから、4月8日は「タイヤの日」だそうだ。へ~。 「タイヤの日」にちなんで、日本自動車タイヤ協会(JATMA)は、20~50代のドライバー400名を対象に「タイヤの空気圧点検についての意識調査」を実施した。タイヤの空気圧が低いと燃費が悪くなるのは、よく知られているだろう。それ以外にも、ハンドルが取られて重くなったり、タイヤが偏摩耗したり、最悪の場合にはバーストしたりすることも……。 燃費比較 実際、タイヤの空気圧が不足した状態で走ると、市街地では2.5%、郊外では4.3%、高速道路では4.8%も燃費が悪化してしまう(※1)。  約5%も燃費が改善すると、リッター20km走る車なら21kmまで伸びる計算だ。単純計算になるが、一度満タン(60リッター)にすると60kmも長く走ることができるのだから見逃せない。  最近、ガソリン代が高騰し、ドライバーの懐を直撃している。こんな時代だからこそ、タイヤの空気圧をしっかり調整して、エコドライブを心がけたい。 ◆3台に1台の車が、空気圧不足で走っている! タイヤ空気圧点検の頻度 近年流行の「エコドライブ」と「空気圧点検」についての関連性を調査したところ、「エコな運転を心がけている」と答えた人は75.5%にのぼり、「エコドライブ」の意識が高まっていることがわかった。  ところが、タイヤの空気圧点検の頻度を聞いてみると、「月に1回以上、点検を行っている」という人は35.6%とどまりに、6割強の人は「月に1回未満」しか点検を行っていないことが判明!  さらに、約3台に1台の割合(29.8%)で、空気圧が不足したまま走っていることが、実際に確認されたという(※2)。 ◆月に1回はエアゲージで点検を! エアゲージ タイヤの空気圧は自然と低下していってしまう。一般的な乗用車のタイヤなら、1か月で5~10%(10~20kPa)ほど低下する。  しかし、空気圧が足りていないかどうかは見た目にはわかりづらいため、必ずエアゲージで点検することが必要となる。  コツは「走行前の冷えている状態」で点検することだ。 ◆車両重量や空気抵抗を減らせば、さらにエコドライブに!  タイヤの空気圧以外にも、ちょっとしたことで燃費を改善させ、エコドライブをすることができる。  例えば、車両重量が270kg増えると、高速道路で6.2%、市街地で8.3%、郊外では10.6%も燃費が悪化する(※3)。  余計な荷物は積まず、身軽に運転するのも大事だ。ガソリンも30リッターで22kgほどあるため、満タンにしないほうがエコドライブになる。  また、空気抵抗の影響も大きい。  空気抵抗が10%増加すると、市街地で1.3%、郊外で3.3%、高速道路では5.5%も燃費悪化に。  ちなみに、全席の窓を全開にして走ると空気抵抗は10.6%増加する。そのほかにも、ルーフボックスを装着していると25.5%、スキーキャリアを装着していると40.8%も空気抵抗が増加し、その分、燃費も悪化してしまう(※3)。 GWが近づき、待ちに待った行楽シーズンが到来する。その前に、まずは車のタイヤの空気圧をしっかり点検して、エコドライブと安全運転を心がけたい。 <取材・文/横山 薫> ※1 出典「省エネルギーセンター」。タイヤの空気圧が適正空気圧よりも50kPa不足した場合の燃費の悪化比率。2000ccの乗用車を使用して実験室で測定。それぞれの走行速度(停止時間も含めた平均速度)は、市街地15km/h、郊外38 km/h、高速道路78 km/h。 ※2 2011年にJATMAが行った「浜名湖タイヤ点検」より。 ※3 出典「省エネルギーセンター」。2000ccセダンを用い、実験室にて測定。
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