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中川淳一郎氏「ネットに振り回されない人生のほうがはるかに幸せ」

“一億総インターネット”時代到来かと思いきや、「家にネットがなくても平気」という人々が、実は数多く存在していた! 家にネット環境がなく、ケータイのネットも積極的には使わないという彼らの実態とは? ネットに振り回されない人生のほうがはるかに幸せ 「参院選で、”2ちゃんねる出身”と、ネット上では多くの支持を集めていた三橋貴明氏があえなく落選した件が象徴していますが、ネット上で有名でも、現実には大した影響はないんです」『ウェブはバカと暇人のもの』著者の中川淳一郎氏は、こう断じる。  だが、Web2・0が取り沙汰された’06年以降、「ネットで世界(人生)が変わる」という考えが一般にも蔓延しているのも事実だ。 「Web2・0は、確かにネットの可能性を感じさせた。私も、うっかり乗っかりかけたくらいで(苦笑)。でも、知識層には有用でも、ネットを使う層の大部分はごく普通の人々。彼らの興味は、芸能ネタやスポーツに向かう。あとはエロや恋愛、激安情報。だって、そっちのほうが楽しいから。はやりのツイッターにしても、テレビドラマ『素直になれなくて』を観て始めたような輩が実に多い……この程度のレベルの人がネットを使っても、人生が変わるはずない。ネットは素晴らしいものと、評論家やジャーナリストは口を揃えるが、こうしたバカなマジョリティの存在を無視している。彼らの主張はミスリードに近いものです」 評論家は、ネットには「集合知」があると唱えたが、フタを開けてみれば「集合愚」の巣窟だった、と中川氏は語る。 「先日、中学校の同窓会に出たら、ツイッターを知っていたのは、僕ともう一人の大卒しかいなかった(笑)。大学進学率が2割にも達しない公立校だから、ブルーカラーの人が多いし、当然です。でも、彼らは嫁と子供がいて、それで十分幸せ。ネットの『集合愚』に振り回されて、実現不可能な大それたことを考えるより真っ当だし、はるかに幸せですよ」 「ネットを使ったからって世界は変わりません!」中川淳一郎氏
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ネットニュース編集者。博報堂退社後、『テレビブロス』編集者を経て現職。 著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)ほか多数 取材・文/青山由佳 朝井麻由美 齊藤武宏 中野一気(中野エディット) 宮川彩子(本誌) ― ネット無しでも[快適ライフ]白書【8】 ―
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